担当セラピストが休みで、今日は僕が行くことになった患者さん。
心筋梗塞の術後のリハビリだ。
手術の後のベッド上生活のせいで、体が衰えてしまわないようにリハビリが開始されてる。
特に高齢者は衰えるのが早い分、配慮が必用だ。
術後のリハビリで主に行う事は
■動作指導
→術後の痛みがある中で、どうやって動くか?
■体操指導
→体の衰えが起こらないように、日中、自分でできる体操を指導する。
■歩行
セラピストの誘導での歩行訓練。安全性の配慮や持久性の獲得を目指す。
そして、
だいたい一人で歩けるようになったら、術後のリハビリは終了する。
早期の人で1~3回で終わる。
んが、痛みで動けなかったり、そのほかの要因(入院前の生活レベル)により長引く場合もある。
こんな方(術後の経過が悪い方)のために、スクリーニングもかねて術後の処方がバンバン出される。
さて、
今日の患者さんは、すでに簡単な介助で歩けるようになっていた。
・・・だが
左足を引きずっている・・・
左手の握力の低下もある・・・
座っていると左側に傾斜する・・・
腱反射は左半身で亢進している・・・
と・・・まるで脳卒中後遺症の患者さんだ!
しかし、カルテにその履歴はない!
ご家族がおられたので、話を伺ってみると・・・
『1年前に一時期的に足が立たなくなったが、回復した。しかし、それ以降、左足は引きずるようになった』
ってこと。
それって・・・やっぱり脳卒中発作でないの?
脳卒中と行っても、今回が心筋梗塞だから、おそらく脳出血ではなくて脳梗塞かな?
ただ、その時は病院にも行っていなくて、もちろん頭の写真(CT/MRI)もとっていないとの事。
娘さんは、老化か何かだと思っておられるようだ・・・
1年前からのことといえど心配で、主治医に状況を説明し相談した。
だが、主治医(美人な女医さんだった)の反応としては、「あっそ」みたいな感じだった。
『たとえ脳血管障害(おそらく脳梗塞)であったとしても、心筋梗塞の薬でカバーできる(おなじ血を溶かす薬)ので、問題ないでしょう』
とのこと。
これって、本当?
神経内科医の診察を受けることって必用なんじゃないの?
もし、脳梗塞だとしたら、ご家族に今後の留意事項とか言わなくていいの?
あるいは、脳梗塞ではなくても、他の原因で左半身に問題を来しているってことを証明しなくていいの?
あるいは、確かめる事(例えば検査とか)は、過剰な医療になっちゃうのかなぁ・・・
と、いろいろと頭をかすめつつも美人女医さんの鋭い眼光にやられてしまって・・・
イヤイヤ・・・
一介の理学療法士として出過ぎてはいけないような気がして・・・
イヤイヤ
患者さんのために一生懸命議論すべきだったのか・・・
・・・
(-_-;ウーン
。
医師もいろいろで、
こんなセラピストの意見に「なるほどぅ」とか「そうだよねぇ」と耳を傾けてくれる方も入れば、先のように「あっそ」的にあしらう人もいて・・・
僕にもう少し説得力があればいいのだけどね!
よ~しっ!
ヒゲでも生やすかっ!!
(↑そんな問題じゃないっしょ!!)
コメント
筋違い
やはり、リハ指示箋を出したリハ医に報告し、リハ医の判断を仰ぐべきだったんでしょうね。主治医にとって小さな問題だったのか?一介の理学療法士に意見を言われたことでプライドを傷つけられたのか?さだかではないですが・・・。
>グラディエーターさん
さすがに治療的な判断は仰いでいないです。
それはお医者さんの仕事ですから。
ただ、カルテにも書かれていない病歴や症状って重要ですよね。
また、セラピストとしての症状説明にまで筋を通してしまうと後手後手になってしまい不安ですよね。
(主治医はおられたのですが、リハ医は不在でした・・・放っておくと、連休明け?)
まぁ、主治医にとってはたいした問題ではなさそうでした。
たしかに、治療方針としての大きな変更はなさそうですし・・・
また、リハ医には連絡予定です!
何もないといいですが。