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Hotel

ふと気がつくと・・・

僕は駅のホームにいた。

真夜中で誰もいない・・・

僕は飲み会の帰りで、最終列車に乗ろうと思っていた。

23時28分 松江駅発

この列車は米子に向かう。

いつもであれば、米子駅で境線に乗り換えるため、これより一本早い列車(つまり、最終の一本手前)に乗るのだけど、今日は特別だった。

「米子駅からはタクシーで帰れば良い」という悪魔的アドバイスに従い、そうしようと思ったのだ。

二次会の「山小屋」というバーをでて、松江駅に向かうと、アナウンスが流れていた。

「米子行き最終列車は、ただいま16分遅れて運行しております。」

まぁ、どうせ乗り継ぎの列車もないことだし、何分遅れようがかまわない。

それでも、駅のホームにフラフラと歩いていき、自動販売機横のベンチに腰掛けた。
鞄の中から少し前に話題になった村上春樹の小説「1Q84」を取り出して読み始めた。

僕は時間つぶしのために、常に読み物を持ち歩くことにしている。

何かの待ち合わせ時間や、会合の始まる前や、こうやって汽車を待つときなんかに、暇しなくてすむ。

小説は、まだ読みはじめで、2章に入ったばかり。

そして

ふと気がつくと・・・

僕は駅のホームにいた。

真夜中で誰もいない駅のホーム。

田舎の駅と言えど、ひとりぼっちになることにはなかなかならない。

なんだか、松江駅のホームに独りだけというのは不思議な感じがした。

そんな不思議を味わっていると

じわじわと思考がクリアになってくるのを感じた。

「あれ、今まで並んでた人たちはどこに行ったのだろう?」

「汽車はいつ来るのかな?」

もしや・・・

   も 
    し
    や

寝過ごした!!!?

ガ━Σ(゜Д゜||;)━ン!!!

ということで、「松江残留」決定!!

午前0時。

酔っぱらって職場に泊まる訳にも行かないので、駅の横のホテルに泊まることにした。

半地下のホテルロビーに降りる。

「部屋開いてますか?」と聞くと、一室案内された。

811号。

セミダブルベッドで、トイレとバスも別れている!

やったー!

って、

4,698円・・・

全くのムダ金。
ムダにゴージャスな部屋だ。

3000円くらいの部屋を期待していたのだけど、ないものは仕方ない。

さてさて、

今日はそんな立派なベッドに寝て出勤したので、二日酔もなく、気分よく、サイフは空っぽ!

皆さんも気をつけてね!

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