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秋の夜長

信頼って、本来、失わないものだと思うよ。

それが信頼であれば。

言葉ではなかなか伝わらないかもしれないけども…

ちょっと難しい話ししてもいい?
伝わらなくても怒らないでね。

太宰治っているでしょ。

彼は
とても純粋に人を信頼しようとしたと思うの。

純粋な信頼や、純粋な恋愛

それは、ただ信頼するとか、ただ愛するとかじゃないわけ。

むしろ
相手から信頼を失ったり、裏切られたりするようなことを、自分でしていたの。

そうすることで、「それでもなお」自分を信頼してくれているか?自分を愛してくれているか?を確かめていたんだと思う。

歪んでいるんだけど…

それが
彼の信頼の確認であり、愛の確認であったと
僕はそう思っている。

だから、相手にそっぽ向かれた時に、

「ほら、やっぱり人間って、信頼や愛っていっても、最終的には離れてしまうんだ」

って感じていたんだと思う。
それでもなお、相手を試したりすることで、純粋な信頼や愛を確かめ続けた。

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タンポポの花一輪の信頼が欲しくて
チサの葉一枚のなぐさめが欲しくて
一生を棒に振った。
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これは、太宰治の言葉(小説の中での)。

タンポポの花のように、可憐で小さな花。それが持っている小さな小さな花びらの、そんなちっぽけな(かつ純粋な)信頼

チサ(←レタスのことね)のような、よわよわしい(かつ瑞々しくもある)なぐさめ…

そんなものを、追い求め続けていた。

信頼ってなんだろう

と思う時

「それでもなお」っていう要素が必要だと思う。

だから、「信頼を失った」というのは、そもそも信頼が成立していなかったことの証左(←証拠みたいなものね)なのではなかと。

だから、僕は信頼という言葉を、使うのに少し抵抗があったりする。

信頼しようと思って信頼できるものではない。

結果的に「信頼していた」、結果的に「信頼していなかった」という状態のことなんだと思う。

「信頼」というとき、何に対して信頼していたかを自分に問うことが大切だと思う。
信頼も愛も、求めてはいけないのではないかと

そんな暗い思いがある。

うん、暗いわ。

『自分を信じろと言う人の言葉を、どう受け止めていいのか?』

その場合の「何を」信じればいいのかじゃないかな?

たとえば
「この馬券は当たるから信じろ」と言われたとしたら、それは答えが簡単で、「その馬券が当たる」ということを信じるということ。

信じる対象が「相手」であった場合は、相手の何を信じるのかが課題になる。

僕の場合、それは
「見捨てないでくれ」と言う語と同義になるかもしれない。

汚い話だと思うかもしれないけど

僕を信じてくれる人は、少ないと思っているから、みんなに対して信じて欲しいと思うわけではない。

自分を理解してくれるような人って…
きっと少ないし、ほとんどいない…

けど、ゼロにはなってほしくない、という気と…

わかる?
失礼な話だけども、世の中の人は、僕と同じ世界の深さで生きていないから。

『人のことを好きじゃなくなったらどれだけ楽なんだろうとさえ思う。』

そう、そこに本質がある

つまり
信頼や愛ってのは、疑念を持たないことではなくて、むしろ、疑念を持ち続けることなんだと思う。
この疑念を持ち”続ける”ってことが本質なんだと思う。

信頼や愛がなければ、疑念(嫉妬や疑いや、ムカつき)を感じる必要さえなくなるから。

そんな関係を「みんな」に求めることはないと思う。

つまり信頼や愛は、苦しいものだと。

太宰治も苦しんで、「一生を棒に振った」と感じたんじゃないかな?

そう、それは強いことでもある。

でも、そういうのは世間からは「弱い」と判断されるわけだよ。
酒や女に溺れて心中してしまった男。という具合にね。

コメント

  1. Unknown より:

    深いなぁ。
    私も、太宰治の小説読んでみたくなりました。
    そんな、深い人間になりたいです。

  2. Hitomi より:

    Unknown
    太宰治がもし、人を試していたんだとしたら、私はとても彼に似ていると思う。
    勿論、小説を読んでいても考え方とか感じ方が似ているかも…と思うことがあるし。笑
    でも、それは確かに本当に信頼したいと思う人にだけ出る態度ですね。信頼をおきたいとかそういう感情を持たない人には、嫉妬や疑いという感情する湧かないですね。そして私が信頼している人というのは、これはあくまでも感覚だけど、裏切られたと思うようなことがあっても、理解したいと思い、その人の話を、考えを沢山沢山聞きたくてたまらなくなります。そんな人と出逢えるのは人生で数少ないと思いますが、そんな素敵な出逢いがありますように。

  3. kazz より:

    re:深いなぁ。
    ありがとうございます。
    ぜひ、読んでみてください!
    いろんな捉え方があると思います。
    太宰治を好きな人、嫌いな人いろいろおられると思いますが(^_^)

  4. kazz より:

    Re:Hitomi
    そうですね!
    人生で価値のある出会いって、実は少ないと思います。理解し合えたり、信頼し合えたりってなかなかないことだと思っています。
    素敵な出会いがありますように(≧∇≦)!

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