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さらば脳ブーム

脳トレで有名な
川島隆太教授の本を読んだ。

さらば脳ブーム (新潮新書)
川島 隆太
新潮社

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そして、反省することが一つ。
いや・・・ふたーつみっつ。

まず、「脳トレ」という語について。

勘違いしていた。
脳ブームに乗っかった、非科学的な(つまり効果も理屈も検証されていない)学習法と思っていたのだが、違うようだ。

先日、「暴走する脳科学」を読んでいたとき()は、疑似科学/似非科学として「脳トレ」を考えていたが、立役者川島隆太教授の告白を読むと、そうでもないようだ。

てか、読んだ本に影響され過ぎかな(笑)?

まぁ、知らないことや勘違いしていたことが多すぎたので反省だ。
色眼鏡で「脳トレ」を見ていたことは確かで、反省しなければならない・・・

この本は、川島教授の本音らしき言葉でご自身のことや脳トレにいたる経緯が述べられている。
主張あり、反省あり、反論ありだ。

が、全編にわたって、川島教授の自信がうかがえる。
それは、言い換えれば教授の素直さだと言えると思う。
自分が真摯に取り組んだことへの自信だろう。

さて、この本の冒頭、川島教授は丹治順教授や、久保田競教授ともつながりが在ることを読んで、非常にビックリした。

そして、『嗚呼!大学院時代の師匠までも・・・』という項で、久保田競教授の批判をされている。
自信が批判されたことへの批判なのだが、面白くてニヤケながら読んだ。

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もっとも久保田先生は、脳科学者として「アンパンマンぴょんぴょん育脳マット」「パワーキッズ」などの育児商品を監修されさらに進学塾の城南予備校において「くぼたのうけん」を主謀され「乳幼児育脳システム」や「賢い脳を育てる幼児教室」などを展開していらっしゃる。残念ながら、これらの活動の根拠となる学術論文を私には見つけることができないので、是非、どのような学術的根拠をもって乳幼児の教育システムを社会に提案されているのか、いつかお会いした時に直接お聞きしたいと思っている。もし何の根拠もお持ちでなかったら、「自分にも弾が跳ね返ってきますから弟子を後ろから撃ったりしないでください」と懇願したいと思う。
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よくぞ、ここまで痛快に書けたものだと思う。

この本では、認知症の方に対するアプローチや、料理や、バイクについても面白いことが書かれている。
それぞれ取り上げたいが、またの機会にしたいと思う。

たとえば・・・

いや、やめておこう。

ホントに面白いから、一読をお勧めする。
もちろん「脳トレ」批判論者でも、この川島教授がどのようなことを考えておられるのかに触れてみられては如何だろうか?

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参考

KAZZ BLOG「暴走する脳科学」(2011年01月18日)

コメント

  1. Sot より:

    どうも。
    いつも感心するくらい、
    いい本を見つけてくる、kazz氏。
    川島教授の本もおもしろうそうだ。
    脳トレをやっていたクチだから、
    偉そうなことは言えないかもだが。

    ブームだけに飛び乗っていたわけではなかったのですね。
    川島教授の本は興味あります。
    久保田先生や丹治先生の名前も出るくらいですから、
    是非とも呼んでみようと思います。
    問題はどこから読書の時間を作るかですが(笑)

  2. U より:

    Unknown
    自分が読んでいないので何とも言えないけど,
    よく見ているblogに以下のような書評があったのでまだ読んでいません.というより,読む気になりませんでした.
    http://viking-neurosci.sakura.ne.jp/blog-wp/?p=4920

    自分で見て確かめるのが一番だとは思うのですが…(反省).

    この書評を見てkazzはどう思う??

  3. kazz より:

    re:どうも。
    >Sotさん

    貸しましょうか?
    読む時間は貸すことができませんが(笑)!

    面白いこといろいろ書いてありましたよ!

    ところで
    脳トレの効果、どうでしたか(笑)?

  4. kazz より:

    Unknown
    >Uさん
    本、貸しましょうか(笑)?
    てか、新書で薄い本なので、すぐに読めると思う。

    なんとなく読みたくない気持ちは分かるけども(爆)、やはり読んでみるといいと思うよ。

    僕の感想としては、紹介いただいたブログの方が読みにくかった。
    (僕のレベルが低いだけかも・・・)

    根本的に僕が間違えていたのは、「脳トレ」じたいが、学術の土俵に乗らないものだと思っていたこと。
    だけど、こうやって脳関連の人が躍起になって批判するほど話題になるもんなんだよな。

    そういう意味で、
    この川島教授という人は、こうやってずっと批判されてきたのだろうと思う。
    (本の中でも恨み節が炸裂しているから。)

    そんなに価値が低いのならば、話題にしなければいいのに、話題にされてしまうんだよね。

    まぁ、著者の運命かな。
    万人に肯定される本なんてないだろうから。

    やはり、読んでみた方が良いと思うよ。
    そんなに科学武装していないのがわかる。
    言いたいことは、もっと社会的なことだと思う。

    紹介いただいたブログにある批判も分からなくはないけども、どっちもどっちの気もする。
    つまり、そこまで科学的根拠に頼ってしまったら、何も言えなくなるよね。
    証明された真実しか語ってはダメなんてのは酷すぎる。

    それに、この本に書いてあることがデタラメや矛盾だらけだったとしても、大衆に悪影響を与えるとは思えないし。

    これは、間違った言い方かもしれないけども「川島教授が何をなし得たのだろうか?」ということを思うと、『まぁいいか』という気にもなる。

    科学を失墜させたか?
    →否(そこまでの影響はないと思われる)。

    大衆に脳科学の誤解を与えて、科学の進歩を滞らせたか?
    →否(そこまでの影響はないと思われる)。

    そうではなくて、
    皆がDSを喜んでプレイした、ってことの方が功績の気がする。

    計算ドリルも、多くの人が喜んでやったんじゃない?
    副作用は微々たるものだろうと思うよ(無理矢理やらされた人がいるとか・・・)

    足し算とか、かけ算とかやる人が増えて、愉快じゃないか(笑)!

    結果
    Uさんの質問
    『この書評を見てkazzはどう思う??』
    に対して答えるとしたら

    『どうでもいいと思う』

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