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第14回リハビリテーション研究会in米子

今日は文化の日

休暇をもらい、米子コンベンションセンターに行ってきた。

■第14回リハビリテーション研究会in米子

こんなこと言ったら失礼かも知れないけども、【一般演題】は聴かず、【特別講演】のみ聴きに行った。

今回、特別講演で来られた先生は

道免和久先生
(兵庫医科大学 リハビリテーション医学 教授)

「どうめん かずひさ」先生とお読みする。

昨日、ウチの某脳外科医とFIMについて話をしていたとき、本日の研究会で道免先生が来られることを伝えたら

『そんな有名な先生がこんな田舎に来られるの?
ドーメン先生って言うくらいだからドイツの先生なの?』

と、真顔で大ボケをかましてくれていた(笑)!

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さて

特別講演は16時半から。

間に合うように会場に到着したら、一般演題の途中。

会場からは聞き慣れた声が・・・

ウチの神経内科 副部長先生が質疑で会場からコメントされていた。

このコメントを聴くだけで、どんな発表があったか十分想像できた。

副部長先生は理路整然としている。
突飛な意見でもなく、当たり前のことを言っておられる。
と言うことは、もっと言うなれば、当たり前のことを指摘されているような発表がどのようなものだったか?・・・想像に難くない。

さて、
目的の道免先生ご講演!

やはり日本のリハビリテーションをリードする人らしく、とても満足できる内容だった。

時間にして1時間チョット
非常に有意義だった。

話しを聞いていても、「前に切り開いて行く」感じがした。

刺激を受けるっ!
リハビリテーション業界自体、停滞していてはいけないと感じた。

講演最初の方に、「メディアの責任」についてチクリと言われたところから特に惹かれた(笑)!

内容のほとんどはCI療法(Constraint induced movement therapy:拘束誘導性運動療法)についてのお話だった。
てか、CI療法をネタにリハビリテーションを語っておられた。

脳の可塑性についてのお話もあった。

提示されたのはDr.Nudoの可塑性のお話など。

批判ではないのだけども、残念な点がある。
現科学上、皮質領域の可塑性の論文が提示されるのは仕方ないと思うが、多くの脳卒中症例は皮質下(subcortical)の損傷だと思う。
この辺りの研究が進めば、よりはっきりしたものになるだろうなと感じた。
(とかいって、既にあったりして・・・(^_^;)アセ)

あと、「怖くて手を出せない」と言っておられた失語症患者へのCI療法など・・・
ほんとにできるのか、これからの発展に期待したいと思った。

やはり、リハビリテーション医療というのは、「希望」が大きく関わると思う。
道免先生がADL(日常生活動作)とともにQOLの評価を重要にしておられる所は本物だと思う。

よくある議論だが、
「機能回復にこだわるのではなくて、いま、日常生活をいかに行うこと言うことが大事」
という意見は分からなくもない。
麻痺した手の回復を追いかけて行くよりも、残存機能を使って生活をして行くということだ。

ただ、「機能回復にこだわって何が悪い!」
とそう思ったりもする。

地元の日本海新聞(2007年9月23日当時記事)で、養和病院のリハビリテーション課長の松本太蔵氏は

『障害があっても暮らしているまちづくりこそがリハビリテーション。機能回復訓練はそのごく一部でしかない。』

と述べられているとあるが、その「ごく一部」が患者さんたちのQOL向上に大きく貢献することは間違いないと思う。

機能回復至上主義も問題だが、反論としての日常生活至上主義もまた問題だと思う。
(※ちなみに松本太蔵さんが、機能回復をないがしろにしているという意味ではない。・・・新聞記事という報道の問題が多分にあると思うが)

そういう点で、道免先生のご講演はバランスのとれた大変納得できるものだった。

最近、勉強していない雰囲気が自分の中に淀んでいたので、良い刺激になった。

おそるべし文化の日だった。

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参考

KAZZ BLOG「心ある優秀な療法士諸氏!」(2007年10月25日)
日本海新聞「いのち見つめて 地域医療の未来」(2007/09/23の紙面より)

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