リハビリに「成果方式」?

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厚生労働省の新しいお話.
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 厚生労働省は18日、脳出血や骨折などの患者のリハビリテーションを対象に、診療報酬に初めて「成果方式」を導入する方針を決めた。患者の改善度合いで病院ごとの実績を評価、診療報酬点数を加減する内容で、評価基準作成を進めている。今秋の中央社会保険医療協議会(中医協)で評価基準案とあわせて成果方式の導入を提示、平成20年度の次期診療報酬改定での実現を目指す。(詳細
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改善度合いの良好な患者がどれだけいるかで,診療報酬に差をつける仕組みが作られているらしい...

患者さんが良くなれば,それだけ病院の報酬が上がる・・・

一見,僕たち理学療法士(作業療法士,言語聴覚士)の仕事が評価されているようにみえる.

■患者さんが良くなったら,病院が儲かります.
■患者さんが良くならなければ,病院は儲かりません.

ただね・・・
それって,評価基準(←いま厚生労働省作成中らしい)によて,かなりメチャクチャになると思う.
たとえば,

■回復しにくい患者さんはみない
■意図的に改善したかのようにみせかける評価をする

こんなことで,病院の収入がアップしてしまう.
(それを実践しているのが亜米利加だったりするが・・・)

以前,亜米利加で,こんなことを体験した.

脳梗塞発症2週で重度の弛緩性麻痺の患者さん.
その患者さんは座ることもままならない状態.
しかし,その患者さんにセラピスト2~3人がつき両脚に長下肢装具(股から爪先まである金属支柱のもの)をつけて,歩行訓練を行なっている.

こんなことをやるより,なぜ寝返りや起き上がり座ったり立ったりの練習をしないのかと疑問に思った.
いま,患者さんが困っているのは,ベッド上での問題の方が大きい筈だ.
もちろん初期のうちに集中的に歩行練習を行なう意義もわかるが,それが尋常でなかった.

で・・・
どういうことかというと
「ベッド上の練習をしている」ということと「歩行練習」をしていることと・・・
文字にした場合,「歩行練習」をしている患者さんの方が,一見,回復しているように見えるでしょう.
亜米利加の保険会社は,機能回復のみられないリハアプローチには報酬を払わないそうなので,病院の手法としては,こういうゴマカシで書類上の機能回復を提示する.

こんなことが,果たして役に立つのだろうか?

さてさて・・・

成果方式の導入は大いに結構だが,その評価基準・・・頭の良い厚生労働省のやることなので,多分間違った方向に進むことだと思う.
理学療法士協会(他,関連団体)もどのように働きかけるのか,興味深い.

目の前にいる患者さんには,最善を尽くしたいと思う.
しかし,目の前にいないリハを必要としている患者さんは山ほどいるんだろうな・・・
と思う.

現状で,まだ詳細が決まっていないので何とも言えないかもしれないが,
みなさんは,どう思う「成果方式」?

■賛成?
■反対?
■ドデモイー?

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参考

SANKEI WEB「診療報酬、リハビリに「成果方式」導入へ 改善度を初加算」
2ch【医療】診療報酬、リハビリに「成果方式」導入へ 改善度を初加算[07/08/19]
2ch【医療】リハビリの診療報酬に、「成果方式」導入へ 患者の改善度合いで病院を評価
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この記事へのコメント

  1. Unknown
    むずかしいですよね
    確かに
    いいセラピーをして患者が良くなっても
    適当なことをして患者が良くならなくても
    コスト一緒。。。
    でも患者さんの人生は天と地の差がある

    まさに
    セラピストが試されているようにも感じますね

    たすかに鬼畜米兵のセラピーはすごかったすね
    保険制度等が如実に現れてますよね

    どっちか言ったら。。。
    賛成かな~
    いらんセラピストは辞めてほしいから

  2. >directory2heavenさん
    いらっしゃいませ.
    コメントありがとうございます!
    いろいろみてみても,やはり賛成がごく少数ですね.

    賛成の方は,「良いことをしたら,評価される」という感じの考えのようですが,世の中は「評価されるために策を練る」とういう方向に進むような気がします・・・

    4月から・・・どうなるんでしょうか...

  3. >Mですよさん
    不安が多いですよね.

    「いらんセラピストは辞めてほしい」
    ↑よくわかる~!!

    僕としては,患者さんの切り捨てや,(評価基準を満たすためだけの)無意味なアプローチが横行しないことを願います.

    でも,厚生労働省のアフォは,全体的に点数削減をした上で,このような加算態勢を作って,リハビリ態勢を誘導していくのでは・・・と思います.

    どこの病院も「儲かる」では無くて「生き残る」ために必死になっていますから・・・結果,被害にあうのは患者さんのような気がしてなりません.

    心配心配.

  4. Unknown
    はじめまして。私も成果主義、大反対です。

    病に苦しむ人まで成果主義=市場化するという態度を私は許せない、ということがまず第1点。そして「成果主義」というのは「経費削減」の言い換え語彙にすぎないからです。おそらく、改善のみえる人に対しては保険点数を「ちょっとだけ」増やし、そうでない維持の人に対しては「ごっそり」削るというのが本音でしょう。

  5. >キンキン@ダイコク堂
    初めまして!
    ブログお邪魔しました.
    勉強になります.

    かなり危ない波(市場化)がやってきそうです...
    本当に,患者さんたちがが救われる気がしません!

    カネカネカネの末,患者さんがないがしろにされるなんて,酷い話だと思います!

  6. TBありがとうございました!
    TBありがとうございました!
    平均在院日数もリハのせい、
    病床数削減がうまくいかないものリハのせい、
    医療費が抑制できないのもりはのせい、
    とここ数年何でもかんでもリハのせい。

    この風潮を何とか覆せねば!

  7. >life-reha-careさん

    いらっしゃいませ!訪問ありがとうございます!
    ホントに・・・このままでは,リハってなくなってしまうか,どうでもいいようなリハになってしまうかになってしまいそうです・・・

    何とか,覆していきたいですよね!

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