考える細胞ニューロン

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今回の広島への行き帰りのバスでは,やる事もないので本を読んだ.

読んだ本は

考える細胞ニューロン―脳と心をつくる柔らかい回路網 (講談社選書メチエ)
桜井 芳雄
講談社

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記憶・心・知性などニューロンの生み出す脅威のメカニズムについての本だ(・・・と表紙に書いてある).

出版は2002年で,僕が購入したのは去年.
その時は半分くらい読んで,行方不明になっていたのだが,講習会へ行く準備をしていたら見つかったので,今回読む事にした.

バスに揺られながら
松江~広島行きで前半2章
広島~松江帰りで後半2章
を読んだ

この本では

■セル・アセンブリ

という概念を導入・紹介・解説していて,様々な心理学上の事柄をこの「セル・アセンブリ」で解釈をされている部分もある.

そ・れ・も・だ・が・・・

この本はおもしろい本で,例を挙げて一般の方でも興味深く読み進める事が出来るようになっていると思う.

読みたくなるか分からないが,少し内容を紹介!

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シナプスを介して信号を受け取るニューロン(の膜電位)は,短時間に多くの信号を受け続けると,その後長時間にわたって電位を変化させ続け信号の感受性を高める・・・これを

■シナプス長期増強

という.
また,信号伝達寄与しなかったシナプスは弱体化して消え去る・・・
これを

■シナプス競合
という.

こういったニューロン(神経細胞)の特性(過去の経験が後の働きを変化させる)はまさに「メモリー」機能だ!
と書いてある.

「記憶」や「学習」というと,高次機能の一つとして考えてしまいがちだが,このミクロな場(つまり細胞一つ)でも「記憶」「学習」がなされていると考える事が出来る.

また,著者は

■ゾウリムシ

(↑これも単細胞ね)

ゾウリムシだって,学習できるぞ!
なんて言っている.

こんな研究が行われた.

ゾウリムシに電気刺ショックを与えると・・・
ゾウリムシは身を縮める習性が分かっている.
(カワイソー)

そこで
ゾウリムシに
■低い音
■高い音
の音を聞かす(てか,耳はないだろうけど)

ただし,一方の音を聞かす場合には電気刺激を同時に加える.

しばらくすると・・・
ゾウリムシは電気ショックをと伴う音が鳴るだけで身体を縮めるのだ!

これって,凄くナクナクナクナクナクナクない?

「つまり,この一個の細胞は危険な音とそうでない音をそれぞれ記憶し区別しているのである」

だってさ!

ナクナクない?

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実は今年は2006年
(別に「実は」でもないけど)

ニューロンによる回路網の基礎(たとえば,ニューロンどうしの連結は不連続であることや,ニューロンどうしがお互いに連絡をっている事等)をはじめに説いたのはスペイン人のカハールという人.
カハールはこの「ニューロン説」によってノーベル賞を貰うのだが,それが1906年(ちょうど百年前)なのだ!

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脳内のニューロンは1000億個.
年齢とともにニューロンは日に日に死滅する(10億個づつ)とされているが・・・

それでも
80歳までに失う脳神経細胞は22億個.
多い気もするが,全体の1000億個に比べると

■2%

にすぎない!

もちろん,アルツハイマー病など,病気の場合は別だが・・・

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遺伝子の塩基配列のパターンは10の9乗種類の組み合わせしかない.

そして
ニューロンの回路網の接続箇所は10の15乗個だと考えられる.

つまり
遺伝情報で,回路網を決定するとは考えにくい.

出生後の経験などにより,脳は広範囲かつ柔軟に再編成される事が考えられるのでは!

遺伝情報(塩基配列)だけで,出生後の優劣を決定する事は困難.

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日常に役立つこんな情報も!

「LSDやメスカリンは,伝達物質のノルアドレナリンやセロトニンに働きかけ,コカインはドーパミンの受容体に変化をもたらす.マリファナはカンナビノイドの受容体に,モルヒネやヘロインはオピオイドの受容体に,それぞれ連結し変化させる.」

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どうでしょうか(数例ですが)?

ちなみに,本の内容はちゃんと系統だって脳機能を解説されていますのでよりおもしろいコトになっていますよ!

有意義なバスの時間でした!

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参考

amazon「考える細胞ニューロン」

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