ベトナムの珈琲豆を仕入れて焙煎してみた!
このお豆、ロブスタ種
珈琲豆はコーヒーチェリーという果実のタネを精製して作られるのだけども、この珈琲チェリーは「コーヒーノキ」というアカネ科コフィア属の常緑樹に実をつける。
コーヒーノキは世界各地で100以上の種が確認されているのだけども、飲用に使用されるのは3つ
- アラビカ種
- カネフォラ種(ロブスタ種)
- リベリカ種
「アラビカ種」は風味が良くスペシャルティコーヒーはすべてこれに入る。
「カネフォラ種」は酸味がほとんどなく苦味が強い。病気に強く低地でも育つため流通には適している。缶コーヒーや業務用コーヒー、インスタントコーヒーに利用される。
で、今回のベトナムのコーヒーはロブスタ種でこれはカネフォラ種の亜種。
現在では、ロブスタ=カネフォラと考えられていたりもする。
大昔の喫茶店の懐かしい珈琲の味はこれに類似するかもしれないけども、多分現代人は単体で飲むには「苦手」意識を感じるだろう。
しかし、このロブスタ種、おもしろいことに、アラビカ種(つまり他のスペシャルティコーヒー)とブレンドすることで、深みのある味わいをもたらしたりする不思議がある。
今回、せっかく仕入れた上質なベトナムのロブスタ種の珈琲を深煎りと浅煎りで焙煎してみた。
ざっくりいうと
「深煎り」は、深くしっかり焼いた黒い豆で、酸味を飛ばし酷や苦味に重点を置いたもの
「浅煎り」は、軽めに焼いて果実感のある酸味に重きを置いたもの。
浅煎りと深煎り
どちらも「これぞロブスタ!!ロブスタァァァ!!」という感じだった。
が、やはりロブスターな感じでロブスターだったし、それ以上にロブスターだった。
・・・伝わりにくと思うけども、このロブスター感は、いわゆる「ロブ臭」と言われるもので「麦を焦がしたような香り」と形容される。
もちろんこれが好きな人もいる(往年のコーヒーファンなど)。
原価が安く大量生産に向いているロブスタ種は「マズイ珈琲」の代名詞にもなったりするのだけども、今回手に入れたベトナムの珈琲豆(ロブスタ種)は、単体でも「美味い」と評価を受ける農園からのもの。
クセはあるけど旨味がしっかりと出ている。
ベトナムでは、コーヒーはコンデンスミルク(練乳)などを加え甘く濃厚な珈琲として楽しまれたりする。
たしかに、今回のベトナム珈琲も砂糖とミルクを入れると、なんとも口当たりの良いまったりとした珈琲になる。
ほんと不思議
正直なところ、これを単体でいつも飲むようにはならないと思う。
が、クセになるし、ブレンドしたり飲み方でおおきく印象の変わる珈琲って、このロブスタならでこそではなかろうか。
逆に、現代の酸味を重視したスペシャルティコーヒーの流れにおいては、こういう「美味しいロブスタ」を自分でブレンドして、好みの味わい深いコーヒーを作ってみるというのも楽しいと思うし、ブラックだけではなく、ベトナムの方達がするように甘くまろやかなコーヒーを楽しむというのも一興だと思う。
参考
理由がわかればもっとおいしい! コーヒーを楽しむ教科書
海ノ向こうコーヒー
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