STROKE9月より
Early Dysphagia Screening by Trained Nurses Reduces Pneumonia Rate in Stroke Patients
脳卒中患者の早期嚥下障害のスクリーニングは肺炎発症を減らす。
オーストリアからの短報(Brief Repor)
■STのみが嚥下障害評価を行なっていた時期
■看護師もフルタイム対応で嚥下障害評価を行う時期
を比較して
・嚥下障害スクリーニング実施までの時間
・肺炎発症率
・在院期間
に変化があるかを観察した結果、良好な効果があることがわかった。
なかなかST対応が難しい状況下でも看護師を教育して、いつでも嚥下障害評価を行えるようにすることが推奨されている。
看護師さんも大変かもしれないけどもね。
ちなみに、この研究で嚥下障害スクリーニングとして利用されていたのは
Gugging Swallowing Screen(GUSS)
感度100%、特異度69%のもの
GUSSについての詳細はコチラのブログ参照。
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要約
脳卒中患者にとって嚥下障害はよくみられる症状で、誤嚥性肺炎のような重篤な合併症を引き起こす。早期の嚥下障害スクリーニングを行うことでこういった合併症を減らすことができるのだけども、たいていスクリーニングはST(言語聴覚士)さんがやっている。STさんは看護師さんのように常時病院にいるわけではなく、週末や祝日は不在なので、結果、スクリーニングの実施が遅れてしまうことなる。
そこで、神経系部門の看護師さんたちにGugging Swallowing Screenというのを使って、脳卒中急性期患者さんすべてに嚥下障害スクリーニングを実施するように教育を施して、異なる5ヶ月間で比較してみた。STさんの通常勤務帯のみの嚥下障害スクリーニングとともに看護師によるフルタイムの嚥下障害スクリーニングを行うよう対応する介入の影響を、嚥下障害スクリーニング実施までの時間、肺炎発症率、在院期間でもって比較してみた。
結果、(この研究には384例の患者さんが参加しことになるんだけど)、介入(ST通常勤務帯+看護師による24時間対応)によって、嚥下障害スクリーニング実施までの時間の短縮、肺炎発症率の低下、入院期間の減少が有意にみられた。
常時嚥下障害スクリーニングは看護師により実施可能で、肺炎発症率低下に寄与する。したがって、STさんがいないような状況下で、嚥下障害のある脳卒中患者に対しベッドサイドでの嚥下障害評価を看護師がタイムリー行えるようにすることは重要だといえる。
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参考
ニューロリハ医のメモリーノート | 食形態を意識した嚥下機能評価法: GUSS
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