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Held &Hein, 1963

理学療法/病院
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ヘルドとハインの研究

今回お話ししたのは、ヘルドとハインの研究(Held &Hein, 1963)

ヘルドとハイン(Held & Hein)の受動的なネコと能動的なネコ研究です。
(※モーターコントロール第2版では『Held & Gein』と誤植になっていましたが・・・)

有名な研究で、多く引用されていますので、知っておいてください。1963年のヘルドとハインの研究です。

図のように、二匹の猫がつながれ、円柱の場におかれます。

一匹の猫は、自分で歩いて移動することができます(コチラを能動的なネコと言います)。もう一方の猫はゴンドラに乗せられ、能動的な猫の動きに引っ張られて移動します(コチラを受動的なネコと言います)。この場の壁には縞模様がつけられていますので、猫は能動的にせよ受動的にせよ、移動すればその視覚的に知覚できます(オプティカルフロー:光学的流動)。繰り返しになりますが、二匹は視覚的には同じ経験をするのですが、一方は自身で歩くことにより移動し、もう一方は他動的(受動的)に移動させられる状態になっているのです。

で、この状態で育てられた受動的なネコ(ゴンドラのネコ)の方は正常な空間認識能力を形成できなくなってしまいます。モノにぶつかったり避けるべき所を避なかったり、リーチも不適切になります。

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さて、患者さんはどうでしょう

視覚的な体験と能動的な運動が学習に重要であるということですが、患者さんはどうでしょうか?

車椅子(あるいはベッド)にのせられ、ほぼ他動的に動かされる(あるいは動かない)状態は、運動学習には不利かもしれないなぁ・・・と思うのです。

また、僕達のハンドリングや介入で、患者さん自身が「自分で動いている」という状態へ誘導できたら、より運動学習もはかどるのではないでしょうか?(なによりも患者さんは、自分で動けたということに対して喜ぶと思います)

すぐさま車椅子駆動練習をしよう、という意味ではなくて、能動的な体験が行えるような環境設定・訓練場面設定が必要だと感じるということです。

以上、ヘルドとハインの実験から思うことでした。

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参考

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