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小心者の

そういえば、もう去年のことになる・・・

って数日前なんだけども、高校の同窓会があったので、早々に職場を辞去して列車に乗って会場に向かった。

列車をおりて、エスカレータをのぼると、そこには黒い物体・・・

近づくと、

さ・・・

 さ・・・

サイフ

貧乏根性と好奇心から拾った。

二つ折りの長財布で、手に取るとはらりと開いて中が見えた。

なんとも、みたことのない札束っ!

かなりの金額だったと思う。
たぶん、年の瀬の帰郷かなにかで下ろしたばかりのお金なのか、もともとの金持ちのものなのか・・・

こう言うときは・・・

ネコヴァヴァ!!
これは神様からのプレゼントだろう!

・・・というのは、なかなか出来るもんではないですな。
ガクブル

だれかが、僕の行動を見張っているんじゃないか?
あるいは何かの試練か・・・?

なんて、変な意識が立ち上がってくる。

改札に向かうと、明らかに鞄をまさぐってアセっている人がいたので、失礼ながら財布の中を確認させてもらい、彼のものであることを確認してお渡しした。

日本の特徴として「落とし物が返ってくる」てことが言われることがあるけども、僕の経験としては

小心者なだけ。
怖かっただけなんだよな。

それにしても、落とし主もかなり焦っただろう。
僕も気をつけよう。

・・・落として困る金額の入ったサイフではないのだけれど。

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