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教会にて

たまたま通りかかった教会

2度目に前を通り過ぎた時に、チャイムを鳴らした。

誰も出て来られないので、こちらから玄関を開け、声を掛けてみた。

奥から出て来られたのは、見るからに物腰柔らかそうなおじさんだった。

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僕が聖書に触れるのは、ホテルに宿泊したときだけだ。

信者でもないし、自分では聖書を持っていないからだ。

学会や旅行の際に使用するホテルには、たいがい簡易な机が置かれてあり、必ずと言ってよいほど聖書は引き出しに用意してある。

ホテルに宿泊する際には、必ず聖書をめくる様にしているのだが、逆に言えば、ホテルに泊まる以外のときは聖書には触れることはない。

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僕は
宗教に関する知識はないわけではないが、全くと言ってよいほど一貫した信仰心がおこらない。

キリスト教についても、信仰心を持ったキリスト教徒は好きなのだが、どうもキリストという存在を近くに感じることが出来ない。
かといって、キリストを嫌いなわけでもなく、つまりは教化される状態ではないということをいつも感じている。

翻って、仏教もそう。
神道もそう。

新興宗教については、なかなか評価しがたいが、アレルギー的に拒否してしまう。
特にご損得勘定の現世利益主義の宗教と映るものはゴメンだ。

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僕が教会のチャイムを鳴らしたのは、話を聞きたいとか、神について知りたいとかそういったことではない。

ただ
聖書を手に入れたかったのだ。

本屋で買わなくとも、教会であれば、布教用の物があるのではないかという期待を抱いていた。

奥から出て来られたおじさんは、神父さんとか牧師さんとかそういった方ではなくて、信者の代表の方ということだった、

いま、神父さんが不在のため、仮にこの教会を預かっているということだった。

おじさんは、すぐに僕を中に誘ってくれたが、僕は断ることにした。

ただ、聖書を手に入れたいという旨を説明し、お願いした。

おじさんは笑顔で奥に向かわれ、一冊の聖書を持って来てくれた。

新しいものではなくて、使い古されたもので、横には『教会備付』と記されてあった。

「これ、いただいていいんですか?」

と尋ねると、良いということだった・・・

本当に恐縮だ。
そもそも、布教用の無料聖書なんてなくて、そのかわりに教会のものをさしだされるなんて。

おじさんは、僕に向かって「なぜ、聖書を読もうと思ったのですか?」
とい問いをされてきた。

おじさんの問いは当然だろう。

「聖書に触れたくて」と曖昧な返事をしたが、おじさんは僕の答えを聞くや否や、「では、聖書の読み方を・・・」といいつつ再度奥に隠れてしまった。

僕は、聖書を手に入れたが、具に逃げ出す必要もないと思い、そのまま玄関に立っていた。

奥から再度あらわれたおじさんは、手に聖書とは別の本を持っておられた。

■信じる気持ち はじめてのキリスト教

という本で、それを僕に手渡してくれた。

どうやら、これもいただけるらしく、「参考に」ということで

後でわかったことだが、この本は布教用の無料のものではなく1400円で売られているものらしかった。

信じる気持ち―はじめてのキリスト教
富田 正樹
日本基督教団出版局

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さまざまな出会いがある。

つぶさに僕が教化されるような気はしないけども、少なくとも聖書との距離は近くなった(気がする)。

自宅で聖書を開くことが可能になったが、わざわざホテルで聖書を開かなくなるかもしれないな。

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求めなさい。そうすれば、与えられる。
探しなさい。そうすれば見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。
だれでも、求める者は受け、探す者は見つけ、門をたたく者には開かれる。
(マタイによる福音書 第7章7-8節)

コメント

  1. korokoro より:

    Unknown
    専門学生の頃、なんでか生徒全員に聖書が配られたのを思い出しました。

    学校自体は、公立だったので特に何かさせるという感じではなく、ただ配っただけのようでした。

    旧約聖書、新約聖書、両方あったけど、旧約聖書の冒頭で挫折・・・

    あの聖書、今は何処に行ったのかな~・・・捨てた覚えは無いので、実家のどこかにあると思うのですが・・・。

  2. kazz より:

    >korokoroさん
    そうなんですか。
    いいですねただで聖書。

    読書をしていると、聖書の言葉が引用されていたりするので、それで調べてみたりしています。

    信者の方々は違うでしょうが、普通は何の切欠もなく聖書単体で読むことは少ないかもしれませんね。

    是非
    実家の聖書を探してみて下さい!

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