暗室

Pocket

レーナという同級生の女の子がいた。

中学からの同級生で、同じバスに乗って塾に通っていた。

弓ケ浜の外浜線の田舎バス。

無事、同じ高校に合格してからは、お互いにバスを使うようなこともなく、クラスも違い顔を合わす機会も減っていった。

それでも、仲は良かった方だと思う。

彼女は写真部に所属していてた。

「写真なんかとって何が楽しいんだろうか?」
なんて、僕は思っていたけど

彼女はその頃から、その楽しさを知っていたんだろうな・・・

ある時、
何かの都合で彼女に写真部の部屋を案内してもらったことがあった。

わけも分からず、写真の数枚も見せてもらった。
たしか彼女は白黒の写真を撮っていた。

そして、写真を現像する「暗室」にも入れてもらった。
・・・というか、暗室に用事がある彼女に、ついでに入れてもらったんだ。

黒いカーテンが張られていて、狭い部屋だったのを覚えている。

「暗室」から出ると
そこに偶然、中年の顧問の先生がいた。

僕は軽く会釈をしたのだが、先生は不機嫌だった。

「君は誰だ?関係ないものが何してる?」

と、意外にも責められた。

全く罪悪感のない僕は、怒られた理由がいまいち把握できていなかったけど・・・

若い男女が2人、狭い暗室にこもっていたら、先生としても不安だったんだろうな。

うん。
全然ロマンスなかった(笑)!

レーナは東京にいるらしく、今も写真に関わる活動していると聞いて、懐かしくそのことを思い出した。

高校の話

一緒に乗ったバスのこととかもあるけど
レーナと暗室は一対の記憶として僕の中に深く残っている。

元気かい?
僕も写真の面白さが分かってきたところだよ。

フォローしてね!

コメントを残す