RA・・・というのはリウマチ
RHEUMATOID ARTHRITIS(リューマトイド・アーソライティス)の略で,「アールエー」なんて言われる.
原因不明で,全身性に進行して行く関節炎だ.
男女比1:4(~7)で女性に多く,主に20~40歳代に発症しやすいといわれる.
いま,担当させていただいている患者さんも女性で,30代で発症され,20年程度経つ.
徐々に全身の関節に変形が生じ,約10年前に両膝と片側の股関節には人工の関節が入っている.手術は他院.
さて,この患者さん.
この度の入院で担当理学療法士はこの私.
関節に負担をかけないための身体の動かし方の指導や,関節の可動性を保つための運動を行なう.
・・・
こんなことを言われる.
「いやぁ~,ここのリハビリはいいですね!」
いままで,車椅子からの立ち座りが困難で,介助が無ければできなかったのが,1日でできるようになったのだ.
「リハビリ受けるならココのもんですわ!」
患者さんが喜んでくれることは我々理学療法士の生き甲斐となる.しかし,この喜び様はスゴイな・・・と思っていたら.
「前の病院では,リハビリ無かったんですよ! 先生(担当医)は『もう少し,膝が曲がればよいのでリハビリ頑張ってください』って言われたのに,リハビリの人(理学療法士)は『リウマチなのでやること無いです.もう無理です』って言われてリハビリ無かったんです...でも,こんなに良くなるなんて思わなかったです!」
・・・(~_~)フゥム
そんなこと言う理学療法士っていたのか?!!
半信半疑.
・・・でもまぁ,いたのだろうね.
この患者さんの笑顔を見たいと思わなかったのかねぇ・・・
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同日のこと.
病棟の詰所(つめしょ:看護師さんたちがいるところね)でカルテ記入をしていたら.
「ゴメン,救急でっ!」
とおじさんが,小学生くらいの子供さんをおぶって来られた.
フト見ると,子供の右足の指(第一指:親指ね)から血がチョロっと出ている.
大げさなモノではない.
おじさんも重々承知なのだろうが,多分,「チョット止血してよ」くらいの気持ちだったのだと思う.
ところが,看護師さんは断ったのだ.
言い分としては
■ここは病棟なので入院患者さんが対象となる
■明らかに大出血で命に関わるようならば止血する.
■しかし,この状態であったらば,そのまま救急外来に行ってください.
というものだ.
ここで,おじさん怒気満々!
悪態を吐き捨てるようにして,エレベータに乗って行かれた.
印象に残ったのが,
「ここは病院でしょうが!」
という言葉だ.
これに対する
看護師さんのツブヤキはこうだった.
「病院だからって,どこでも処置(医療行為)していいというものじゃないよ・・・」
僕は
■怒るおじさん
■断る看護師さん
両方の言い分がわかるような気がした.
職場の人間として,あるいは病棟の看護師として,その場で医療行為を行なわないことはプロの選択だったかもしれない.
その医療行為によって事故が起こる場合があるかもしれないし,設置してある器具/道具は病棟の患者さんのためにストックされたものだからだ.
でもね...
「ここは病院でしょうが!」
って,言葉は
「ここは病院なので,どこにでも薬が有るでしょうが!」
っていう意味ではなくて,
「ここは病院なので,みんな患者さんのために一生懸命になってくれるところでしょうが!」
ということではないかと思った.
小さい頃,ケガをしたら隣のおばちゃんでも絆創膏やツバ(?!)を処方してくれた.
それさえ,できない医療現場.
あまりにもドライになりすぎている気がした.
そんな現状への怒りがおじさんの気持ちなんだろう.多分...(私情を交えた勝手な解釈?).
んで,僕.
僕σ(・_・) ?
あぁ僕ね...
カルテを記入していました・・・φ(・д・)カキカキ
その雰囲気の中,ティッシュで血を拭いてあげる勇気がなくて...orz
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