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医療の常識を疑え

文藝春秋 2010年 11月号 [雑誌]

文藝春秋

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文藝春秋(ブンゲイシュンジュウ)なんて雑誌は滅多に目にしなかったのだが、今月号(11月号)は購入。

大型特集として

『医療の常識を疑え』
とある。

そして、僕の目を引いたのは、特に

「CT検査でがんになる」という近藤誠さん(慶応大学講師)のレポート。

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被爆線量はX線撮影の2百倍以上。
世界の3分の1のCT装置が日本に集中している。
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病院でしばしば利用される
■X線撮影
■CT検査

どちらも、人体にX線を照射する装置。
つまり、『被爆(ひばく)』という害がある。

2004年2月の読売新聞の記事につて紹介されている。
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■がん3.2%は診断被爆が原因
■15カ国で、日本が最も検査回数が多い
■発がん寄与度は、英国の5倍
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被ばく線量はCTの方が遥かに多く、X線撮影の2百~3百倍(装置や撮影条件によっては500倍から1000倍の見積もりも可能とのこと)。

1993年の時点で、日本のCT装置保有台数は8千台で、世界の設置台数の3分の1以上にあたる。
そして、それ以降、飛躍的に台数を増やしているとのこと(2004年には倍近くの1万4千台)。

さらに装置の最新鋭化(MDCTの導入)により、一日の検査回数の増加や、実行被ばく線量の増加などが考えられ、結果として国民全体の実行被ばく線量は90年代以降、飛躍的に増加しているとのこと。

もちろんこういった検査は、患者を救う為に必要なのだ。
現代の医療には不可欠となっている。

けども、問題となっているのは、不要な検査まで行われている可能性なのだ。
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(フィンランドにおいて)35歳未満の若者に実施されたCTを、あとで調査した研究によると、腰椎のCTは70%が、頭部CTと腹部CTは、それぞれ36%と37%が正当化できないとされました。それらCT検査の大部分は放射線被ばくの心配が無いMRI(磁気共鳴撮影)で代替できるというのです(Eur Radiol 2009;19:1161)。
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不要な検査が行われる要因は
・放射線診断医の被爆問題に対する意識の低さ
・各科の医者のほとんどは、一回のCTSpO2=%杖胃に発がん性がないと思い込んでいるから
・検査方式の変遷(以前は、不明な場合に行うCT検査であったが、現代は「とりあえずCT」「念のためCT」が横行している。
・医療事故を起こした時の対策に、防衛目的で実施。

・・・

詳しくは、上記の文藝春秋に掲載されているレポートを読んでいただきたい。

「CT一回では発がん性は心配ない」のか?

状況はさまざまだと思うが、
疑問を抱いてみることも必要だと思う。

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