鳥取県倉吉市のガールズバンド(年齢不問)
マーブルキッズ
以前、地元の小学校で
スタミナ納豆の歌
を披露した。
その時の様子は、こちら
倉吉市内の小中学校でスタミナ納豆がメニューの日に校内放送でこの曲が流されることになっていたのだけども
ここにマッタが入った。
本日の
地元新聞(日本海新聞)の記事を紹介しよう。
鳥取県男女共同参囲推進員は22日、倉吉市内の小中学校で流されていた同市出身のガールズパンドの曲「スタミナ納豆」の歌詞の一節の「女子力」との言葉が「女性の固定観念なイメージを助長する」とした県民の苦情を審査した結果、男女共同参画の観点から「問題なしとはいえない」と指摘し、野川総副知事に報告した。
審査案件は5年ぶり。局はスタミナ納豆が給食で提供される日などに流された。
推進員は女子力という言葉を「男性が女性に期待する役割に応える力を指して使われることが多い」と分析。「筋力付くし女子力上がる」という歌詞のフレーズについて「男性は筋力で評価され、女性は容姿やしとやかさなどで評価されると言った性別による固定的な役割分担観念を助長する恐れがある」とした。
その上で、教職員研修の徹底や、県が作成する研修プログラムでの今回の事例の活用などを求めた。
市教委などによると、曲を作ったバンドは「マーブルキッズ」。市内の小中学校にCDを配布し、1月の曲のお披露目の日と、2月にスタミナ納豆が給食にでた日に流れたという。2月下旬に推進員の聞き取りがあり、CDは回収。市教委はマーブルキッズに歌詞の変更を依頼している。
野川副知事は「この件に限らず、普段見過ごしがちな言葉についても考えてみたい」と述べた。(2020.07.23 日本海新聞)
これをみてどう思うだろうか?
県民の苦情が入ったとのことだが・・・
そして、
その対応は・・・
「女子力」は、この苦情で言われるように
男性が女性に期待する役割に応える力を指して使われることが多い
というものだろうか?
Wikipededia(ウィキペディア)をにはこう説明してある。
女性が自分の生き方を向上させたり、自身の存在を世の中に示すために使う力を指す言葉。
ただし明確な定義はなく、主に女性らしい態度や容姿、女性ならではの感覚・能力を活かすことなどを指す。
また、「女子力」という語は
2009年の新語・流行語大賞にもノミネートされているのだけど
そこではこう説明されている
漫画家の安野モヨコが提唱した言葉であり
「きれいになりたいと願 い、行動する力という意 味で使われるが、最近ではその意味はさらに広くなり、女性であることを楽しむ 積極性や、女性特有の魅力を高めていく前向きな姿勢を指すようになったとされている。
とても前向きではないか?
また、女子力については、こうも書かれている
そして面白い資料を見つけた。
ここにこの言葉に対する考察が載せられているが、もちろん批判的な内容ではない。
「女子力」という言葉が、好意的に国民に広まり解釈されている様子が分析されている。
(参照元はコチラ)
これによると、今回『苦情』で言われるような
「男性が女性に期待する役割に応える力を指して使われることが多い」
というのは当てはまるのか甚だ疑問である。
また、
「女子力」が好意的に扱われている例として、日本のアーティストたちもこの語を詩に用いていることが挙げられる。
★ SUPER☆GiRLS / 女子力←パラダイス
★ モーニング娘。'17『ジェラシー ジェラシー』
★ 「恋したい新党」
これらの曲は「女子力」という語が用いられているが、鳥取県の男女共同参画推進委員が分析するような男性が女性に期待する役割に応える力として使用している感じはない。そう捉えるのであれば、かなり偏見に満ちていると思う。
そして、鳥取県では、CD回収となったのだけども、これら有名人の歌詞も不適切であり、それらのCDも回収すべきとお考えだろうか?
彼らによると、
「女子力」との言葉が「女性の固定観念なイメージを助長する」可能性がありそうなので・・・
そして歌詞中にある「♪ 筋力付くし、女子力上がる」という部分・・・
これについては「男性は筋力で評価され、女性は容姿やしとやかさなどで評価されると言った性別による固定的な役割分担観念を助長する恐れがある」とした。
いやいや・・・
そう解釈する方が、余程偏見に満ちているんじゃないか?・・・と僕は思うのだが
そして、そんな憎き言葉「女子力」
八戸市では堂々と、『男女共同参画』のもと「女子力向上ぜみなーる」が開催されている。
また、もう一つ紹介しよう
どこの県かは知らないが、鳥取市というところでは
これまた男女共同参画課のもとで「生き生き女性塾 女子力アップマネー美人のための資産形成入門」という企画が立ち上げられている。
鳥取市というのは、まさか今回「女子力」を「女性の固定観念なイメージを助長する」とし、「男性が女性に期待する役割に応える力を指して使われることが多い」と分析する鳥取県とは関わりがないと思う。
さて、
どのくらい苦情が殺到し
地元で頑張るバンド
しかも子供たちに喜んでもらいたいという思いを持ち、地元が誇る「スタミナ納豆」を楽しく普及したいと手弁当で頑張っているバンド
そういう人たちのCDを取り上げ、さらに関わる教職員にまでペナルティまでかせる。
そんなことを要望しているのだ。
これが、県民の総意であろうか?
あるいは、県民に普及すべき正しい判断なのだろうか?
やはり甚だ疑問が残る・・・
と思っていたら、このことをネット記事に挙げていた読売新聞
そこのコメント欄を見てみて安心した。
「納豆食べるよ~女子力上がるし」…歌詞に苦情、市教委がCD回収|読売新聞オンライン
この苦情と措置に対して批判的な意見が大多数だ。
ほんの一部だが紹介しよう。
野川 聡副知事は
この件に限らず、普段見過ごしがちな言葉についても考えてみたい
と述べておられる。
確かに、見過ごしがちな言葉について大切にして考えていくことは大切だと思うが、どうか、言葉狩りのようにならないことを願う。