「腰痛」についての情報がかなり山ほどあふれている。
専門家の間にも、一般人の間にも。
そうこうしている間に、世界では様々な研究や調査が行われていて、腰痛について多くのことがわかってきた。
そのわかってきた多くのことの全貌というのが
■「腰痛はわからない」ということがわかってきた。
ということだ。
それなのに残念ながら、ちまたには誤った情報が流れている。
・・・例えば、『こうすれば腰痛は治る』的なもの。『これが腰痛の原因だった』的なもの。
腰痛で悩んでおられる方が飛びつきたくなるような文句で誘惑している。
そしてもっと残念なことに、専門書でもそういった誤った情報が流れているし、そういった専門家が誤った情報をまた市民に吹聴したりしている。
そこで、紹介したいのが長谷川 淳史(はせがわ・じゅんし)氏の本だ。
これらは以前からでも挙げているのご参照を。
さて、この度
iliholi(イリホリ)という雑誌がだされた。
(・・・というのを長谷川 淳史氏のエントリーで知った。)
先の長谷川 淳史氏もインタビューを受けておられるし、その他の人・情報も素晴らしいと思った。
iliholi(イリホリ)今号の特集は
■「頭痛と腰痛」痛みの最新科学
iliholi(イリホリ) 3―医療の最新情報とくらしをつなぐ (エクスナレッジムック)エクスナレッジこのアイテムの詳細を見る |
僕は昨日手に入れたのだけども、専門家も一般の方も購入をお勧めする。
雑誌ながら2,200円と値がはる・・・と思われる方もあるかもしれない。
そういった方は、図書館で読まれたら良いと思う。
とにかくこれは必読に値する。
インタビュアーもインタビュイーも秀逸!
こういった情報を元にわれわれ理学療法士にできることは多くあるはずだ。
腰痛に携わる人(=ほとんどの理学療法士が腰痛の方の理学療法を経験するだろう)は必携といっても過言ではない情報が満載だ。
「腰痛は生物学損傷から生物心理社会的疼痛症候群へ」という文句は広まったと思うので、そろそろこの言葉の理解をする時期ではないだろうか?
というのも、理学療法士の関連する腰痛の記事でも冒頭に「生物心理社会的疼痛症候群へ」と文句を言っておいたにもかかわらず、結局「生物学損傷」の話のみで論を終えている場合が多い。(まぁ、もっと悪いのは腰痛の原因を生物学的損傷(のみ)だと言い張っている輩だが。)
ホントに良い特集記事に出会えた。
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腰痛治療最前線―アスクレピオスとカデューセウス
エクスナレッジ社
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