暑い夏日だけど、今日は心地よい風が吹いていて良かった。
昼には、庭に出て椅子に腰掛けてワインを飲みながら読書をして、ゆっくり過ごした。
昼寝もした。
ただ、心の安寧は他にあるような気がした。
夕方は歩いて家を出た。
夕暮れが空の端を朱に染めて、奇麗で、息をのんだ。
ただ、心の安寧は他にあるような気がした。
駅まで歩いて行って、置いてあった自分の自転車に乗って、実家に向かい車を借りた。
本屋まで行って椅子を借り、昼の続きを読む事にした。
気がつけば夜も深まっていた。
空からは雲が引けて、夏の星座が大きく光っていた。
あれが北斗七星
あれが北極星
あれがカシオペア
成長する事の無い僕の天体観測。
空を見ると、自分が自由になった気がする。
ただ、それも空を見上げている間だけのこと。
足もとを見下ろせば、現実に向かって歩を進めなければならないことに
胸がよじれる。