診療報酬の返還!
去年の話になるのだけども、共同指導というのがあって、リハビリテーション課において、大幅な返還の指導があった。
返還ということは、つまり僕たちセラピストがやったことが、報酬として評価されなかったということだ。
『儲けが上がらない』
と言えばわかりやすいだろうか?
僕たちは
医療行為(サービス)を行って、それが診療報酬という形で評価を受けて、病院に利益が入る。
その行為自体に不備や問題があると、報酬は過去に遡って返還を求められる。
厳しい言い方かもしれないけども、不正に利益を得ていたことになるのだ。
どんなに頑張って仕事していても、不備があれば認められないのだ。
このシステム、不正を防ぐというという点では素晴らしいが、時に重箱の隅的なところを突かれて『やっぱり、あんたの行為は不備があるね』と言われると辛いところである。
現場で頑張った人間としては、『こんなにやったのに、そ〜んなところで不備を指摘するのかよ!ちゃんと書いておいてくれよ』という具合になる。
今回、リハビリ課でも大幅な返還指示があった。
大幅だ!
(ちゃんと計算すれば)
けど
今回の指摘については、重箱の隅的なものではない、と僕は思っている。
だって、僕が前から指摘し続けていたことだから。
当たり前に行うべきことができていなかったので、返還は当たり前だと僕は思っている。
結果的に(自分たちで認識していなかっただけで)不正はこちら側がやっていたことだ。
よく、こういった指導(返還指示)に対して『もっていかれた』って言われることがある。
つまり、せっかく挙げた収益を、行政などの指導で返還しなければならなくなったという意味だ。
しかし、よく考えてよ。
持ってもったのはどちらの方だ?
指導がなければ、こちら側が(不正に)持っていった側じゃないのかい?
というわけで
今回、「指導」という形で監査に入ってくれた方達(←偉い人)には感謝したい。
こうでもしなければ、現場は変わらないと思う。
内部でなんぼ僕が指摘しても、「あぁ、それができたらいいね」的な対応で済まされるのだから。
今の職場は、ルールギリギリのところで仕事をしようとしている気がする。
それだけ余裕がない、と言えばその通りだけども、その余裕を作ろうとしなかったのも大きな原因だろう。
なので、手を抜けるところは手を抜く。
そうこうしているうちに、その手抜きが「効率さ」を求めるものではなく、「不正」そのもになっていたりもする。
全ては、マネジメントの不十分さ
だと思う。
さて
ただ、今回の返還指導に関しては、病院の利益が大幅に減額した
・・・という点では痛手とも言えるのだろうけども
実は、組織から給料いただいているスタッフは痛くも痒くもない。
だって、自分たちの給料が減るわけではないからだ。
そして、病院から不正を叱られることもないだろう。
むしろ「指摘されて大変だねぇ」とか労わられるんじゃなかろうか?
とも思ったりする。
これが、直接的にリハビリ課による減収に応じたリハビリスタッフの給料削減があったら、みんなもっと真面目に取り組むのだろうけども・・・ということを考えたりする。
皮肉を込めて言えば、
『自分たちは現場スタッフとしては頑張っているから、病院の減収があっても、仕方ない。』
という他人事で済まされているのが現状。
普通の企業ならあり得ないだろうということが、病院では普通にまかり通る。
『医療はサービス業。しかし商業的サービスではない』
と強く思っている。
しかし!
だからこそ、利益以上のサービスを提供していく必要があると思う。
相手が払った以上の仕事を提供する心意気が必要だと思う
それをルールギリギリで行おうとするから、間違いが起こるのだ。
と、思う。
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