朝寝坊
意図的な朝寝坊だ。
日曜日を日曜日として過ごすには、こういったのがちょうどいい。
日が射しているのか、雨が降っているのか分からない薄暗い部屋に電気をともして、机に向かう。
ふと、机の端に蟻を見つける。
一つ、二つが動いている、
いや、蟻だから一匹、二匹か・・・
さらに現れる蟻もいる。
『働き蟻』
の名のごとく、働いているのだろうが、彼らにはその意識はなかろう。
息を吹きかけたりなんかして邪魔をしてみる。
蟻は、一瞬立ち止まり、さらに歩を進める
蟻。
蟻が机の端を這っている。
蟻の動きは昔見たものと変わらない。
昔
僕が幼少の頃、小学生の頃、もっと大人びて公園なぞで寝そべっている頃・・・
そういった時と変わらず、同じ所作で蟻は蟻で居続けてる。
「キミたちはまだ続けていたのか・・・」と、その実直さに感心した。
日曜日を日曜日として過ごすには、こういったのがちょうどいい。