股関節の骨(大腿骨頸部)を骨折してしまったおばあさんのリハビリ依頼がきた。
担当は僕。
太ったおばあさんは、朗らかであり活気があり、立つ練習/歩く練習にも意欲的だった。
が、昨夜は眠れなかったらしくて、今日は言動がおかしい。
手術のあとなどは、よくあることだけども、やけにソワソワしたり、時間や場所や人、そして状況の認識ができなくなったりすることがある。
この太ったおばあさんもそのようだった。
しかし、どうも新たに脳に重大な問題が起こった様子でもなさそうだ。
こう言う状況は、重症化しないように配慮が必要だ。
一日で回復する人もあれば、このままずっと悪くなっていってしまう方もおられる。
僕の勘だけで言えば、このおばあさんもじきに正常なおばあさんに戻るだろう。
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今日も昨日に引き続き立つ練習や歩く練習を進めようとしていた。
横にはご家族もおられて、励ましておられる。
椅子に座った状態から立つ練習をしている時のこと。
不意に、おばあさんはステップを踏み、身体の方向を変えようとされた。
僕はおばあさんの正面にいたのだけども、おばあさんは背を僕に向け、つまりいままで座っていた椅子の方を向こうとされていた。
横からはご家族が「そっちじゃないよ、ちゃんとkazzさんの方を向いて!」と促される。
『まぁまぁ』と、ご家族に言って、おばあさんの様子を見ることにした。
椅子の方を向いて何をしたいのか?
こういった予期せぬ行為にも意味がある。
理学療法士としては、そういったことにも探りを入れて、おばあさんの心を探る必要がある。
単純に『訓練』として、こちらの言うことを聞いてもらうことが本願ではないのだ。
そして、椅子を振返ったおばあさんは、腰に手をあてられた。
何をされるのかな?
不意に
ペロンッ!
とズボンを脱ごうとされたのだっ!!!
ガ━Σ(゜Д゜||;)━ン!!!
どうやら、おばあさんの前方にいる僕を便器に見立てて、アレをしようとされたのだ!
そういうことですべてが説明がつく動作だった!
ご家族も笑顔で見守ってくれたけども・・・
おばあさん、聞いてみると、特に排泄がしたいわけではなかったらしい。
では、なぜ?
(;´з`)
便器と僕とを間違えるこの症状
早めに落ち着いてくれたらいいのだが・・・