食事の「失敗例」

入院したての頃は、食事もろくに摂れてなくて足も立たなくなってしまった、いわゆる「寝たきり」のおばあさん。

リハビリも頑張って、手引きで歩けるようになってきた。

カルテを見ると、食事も全量摂取出来ている!

よしよし!順調だ!

・・・

その日も、歩く練習を終えてお部屋に帰ってきた。

昼時で、すでにお部屋には食事が配られていた。

ふと、おばあさんの食事を見ると・・・

ペーストの食事・・・

「なんで?」

こんな元気なのに、なんでこんなペーストされた料理が出てきているわけ?

と、思って看護師さんに聞いてみたら・・・

「以前のものがそのまま続いているんですかねぇ・・・」

とのこと。

「ですかねぇ・・・」
って・・

いやいや・・・

たしかに、入院当初は意識レベルも下がっていたし、嚥下(のみこみ)の具合も悪かったかもしれないけど・・・

配膳している人は
いままで何とも思わなかったの?

おばあさんも何も言わずに食べておられたのだろうけど・・・

そして、反省。

僕もまさかペースト食が出ているなんて思いもよらず、食事のチェックをしていなかったからだ・・・

これからはきちんとチェックしよう・・・

かたや食事の「成功例」

今週のみ担当セラピスト不在ということで、担当交代になった笑顔の素敵なおじさん。

両手・両足の麻痺があって、食事はベッド上(リクライニング)・食べ物を奥さんに口元まで運んでもらっていた。

家族の協力が良いとはいえど、やはり、自分でできることを増やしたい!

ということで、

■箸蔵(ハシゾウ)君

という道具(自助具:ジジョグという)を使用!

「はじめは、一皿とか一口とか、出来る範囲でいいですからね!」

と勧めていたが、見事、自力全量摂取可能!

「自分の力で食事がとれた!」

と、モチベーション(やる気)も上がり、今度は車いすに座って食事をしようという目標を立てた。
両足にも麻痺があるので、車椅子やベッドに移る時には毎回介助がいるんだけど、朝-昼-晩と、僕が介助にあたって車いす座位を取ることにした。
(ちなみに、両下肢の重度の麻痺に対応するのため、看護師さんの介助はもう少ししてからにしようということにした。)

そして、主治医が許せば特別食という選択もあった。

さっそく、担当看護師に相談して、主治医に連絡を取ってもらい、特別職の検討をしていただいた。

今日は特別食事OK!
来週以降は月曜日の血液検査次第!

という結果に!

夕食に間に合うか~!!

ということで、急いで栄養課に相談!

見事、対応オーケー!

ということで、自分の選んだ特別食(ざるそば)を自分の力で食べられるようになった!!

やっぱり、食事って「生きる力」につながる大切なことだね!

kazz_ash

足川 和隆 理学療法士18年生! 毎日、始発で出勤、最終で帰宅の米子~松江の通勤をしています!

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