帰宅列車で偶然出くわしたST学生さんに、『何を読んでいるんですか?』と聞かれ
提示したのが、ロッサー・リーブスの『USP』
USP(Unique Selling Proposition)とは、その企業や団体などがが持つ「ウリ」のようなものだ。
企業は、その企業のもつUSP8独自のウリがなければ、生き残ることができない。
企業は生き残る為に存在しているのではなくて、そのサービスを提供する為に存在する。
選ばれなければ、サービスを提供できないのだ。
競合他社が多くいるなかで、なぜ自社を選んで頂けるか・・・ということは企業存続の大切な要素になる。
もちろん、競合のない分野(ニッチな分野)で活動してするのもいいけども、すぐに競合相手は出現するだろう。
そもそも、企業においてニッチな分野を探しつづけることは難しい。
医療の中で、チームでの介入の重要性が強調されてしばらくたつけども、チームの活動において
ということが、やや批判的に囁かれる。
確かに、看護と理学療法、作業療法など、分野において重なる部分は多くある。
しかしね・・・
「自分の専門の分野ばかり・・・」と言われるほど、我々は専門化しているのかい?
ということを問いたい。
我々(理学療法士であれば、理学療法)でなければできないことって、胸を張って言えるだろうか?
けなしているわけではない。
企業においてもそうなのだ。
会社独自のウリを考えることは、そもそも難しいことだ。
人間個人としても、『私が私である理由』
を探ることが難しいのと似ている。(人間の場合個人そのものが経済活動になっていることは特別環境下だ。芸能人とか・・・)
専門職はとくに、自分のこと専門性は何かに目を向けて、「ウリ」はなにかをしっかりとした考えていかなければならないと思う。
さて、その上でのチーム医療、チーム介入である。
自分の専門性を確立し、そして専門化同士が集まるだけではチームにはならない。
チームたり得ないのだ。
チームにとって大切な要素は
他者がどのような役割を果たすかをお互いが知っている方ということ
換言すれば、チームのなかでお互いのUSP(ウリ、得意技)を知り合っているということだ。
サッカーでもそうだろう。
お互いの役割が分かっている(この人がキーパーで、この人が敵のフォワードとわかっている)、そういうことが試合を成り立たせることになる。
その専門性と、その相互理解をふまえた上で、『自分の専門ばかりに目を向ける』『専門外は他人任せ』ということが批判的に語られるべきなのだ。
でも、実際は違うでしょう?
もうひとつ踏み込みましょう
これから、地域包括ケアの中で重要視されるのは、その地域での核施設・団体との関わり合いかただ。
そうすると、理学療法と作業療法の専門生・・・という枠組みでは話をすべきではない。
つまり、理学療法士でもいっぱいいる。
(心暖かい人もいれば、馬鹿もいれば、弁舌なだけで役に立たない人もいる)
このチームにいる理学療法士Aさんの持つ得意技(USP、ウリ、得意技)が何かということを考えなければならないと思う。
そして、チーム内でおたらいが知り合っている必要がある。
たまたま、そのなかにバカな理学療法士が含まれていたとしても、それをチーム内で認識して、おたがいに補い合う必要がある。
それがチームだから。
医療・介護の中でUSPの重要生が叫ばれるのはもう少し先だと思う。
(2年以内であればマシだと思っている)
今から考えておいても良いのでは?