5月の読了20冊
今月は電子書籍は1冊のみ。
5月の月末は眼の病により倒れ、5月の後半1週間は本を読めない状況だった。
さて、振り返ると・・・
『荒木飛呂彦の漫画術』は、漫画論とともに人生論も学べる良書だった。玄侑宗久『死んだらどうなるの?』は宗教書として少し勉強になったけども、結局は曖昧な結論で(当然だけども)もう少し深く読み込みたかった。布施英利『君はピカソを知っているか?』はピカソについての本なのだけども、ピカソを取り巻く環境や女性との関わりからピカソの描いたものを紹介していく面白い本だった。岡田斗司夫『「世界征服」は可能か?』は、終盤~オチのツメがあまいものの、漫画/アニメの考察が面白く、楽しんで読めた。いろんな視点が大切ですな。石川輝吉『ニーチェはこう考えた』は、ニーチェの作品からニーチェの弱さを分析し、人生の向き合い方を学ばせてくれる本。小菅信子『14歳からの靖国問題』は正直なところ14歳には難しいのではないかと思ったけども、靖国神社の取り巻く問題を紹介してくれていた。なんとなく思想信条はこの著者と合わないきがするのだけども(著者はなんとなく左派思想的に思えた)。笹山尚人『パワハラに負けない!――労働安全衛生法指南』はパワハラに関する問題を(新書でありながら)小説仕立てで紹介してくれる面白い本だった。法律事務所に勤める新人弁護士が主人公で先輩や胃事例から学んでいくという物語で学ぶとともに庄説としても楽しめた。島田荘司『幻肢』はTMS(系頭蓋磁気刺激)を扱った小説。ドラマ用に書き上げられたものでファンからは不評のものなんだけども、僕は好きだな。確かに小説としてのツメはあまいかもしれないけども、TMSを取り扱ったところが興味深かった。佐藤賢一の小説フランス革命は2冊『ダントン派の処刑』『革命の終焉』読んだ。かれこれ18巻のシリーズで完結したんだけども。革命がもたらしたもの、登場人物の変遷などから革命が何を残したのか、時代小説として楽しんで読めた。この長編物語の終わらせ方も深く心にしみた。苫米地英人『認知科学への招待』これは単行本で読んでいたのだけども、電子書籍で再読。やはり初回読んだ時より感動は少ないけども、復習になってよかった。辻秀一『スラムダンク勝利学』は漫画スラムダンク愛から描かれた人生指南書だ。ビジネス本といっても良いかもしれないけども、もっと大きなテーマに著者は捉えていて同感。ちなみに、この本に触発されてスラムダンクを全巻読み直した。森見登美彦『森見登美彦の京都ぐるぐる案内』は著者の舞台となる京都について小説の舞台や著者の生活圏から京都の紹介を紹介するというもの。実はこの著者の物語を読んだことがないのだけども、興味をもてた。作品を読んで意味たいと思った。山田玲司『キラークエスチョン』はなんとなく手に取った本。相手の本音を聞き出すためのスキルを紹介するコミュにケーション本。三橋貴明『高校生でもわかる日本経済のすごさ』は再読。 新しい本ではないのだけども、経済の基本について読み直したかった。タイトルとは違い、少し難しい(というかややこしい)部分もあるが総体としてはわかりやすい良い本だと思う。堀田秀吾『なぜ、あの人の頼みは聞いてしまうのか?: 仕事に使える言語学』はビジネス書なのだけども、言語学のプチ情報を盛り込んだ面白い本だった。ただ、言語研究や心理研究の表層の部分のいいところ取りの感も否めない(それはそれで楽しめたけど)。坂井克之『心の脳科学―「わたし」は脳から生まれる』は脳科学の本場の研究から心の座を探る書。結論としては、心を知るにはまだ研究が他上にあるというところで、これはこれからの心の科学の発展に期待が寄せられるものだと思う。橋本武『伝説の灘校国語教師の「学問のすすめ」』は非常に面白かった。わかりやすくかつ真相をついた著者の人生観に心打たれた。やはり年配の方の生き様に学ぶところは大きく、もっと耳を傾けたいと感じた。金子雅臣『職場いじめ―あなたの上司はなぜキレる』は、職場におけるトラブルの元凶を見つめてその対処を考えるということができる面白い本だった。副題には”上司は”とあるのだけども、上司も部下にも共通する事柄だと思うのでどの立場の人にも参考になると思う。KAZUYA『日本人が知っておくべき「戦争」の話』は江戸時代から戦争に至るまでの軌跡を開設した書で、やはり先の大東亜戦争とその後の日本のあり方を知るには、戦前から考えなければならないと感じた。その上で非常に丁寧な本だと思う。僕は歴史は苦手で、こまごましたところはやはり掴みにくい部分があったけども、勉強になった。