僕の人生の中で、心に残る本はさまざまあるのだけども、恋愛に関してはエミリー・ブロンテの『嵐が丘(Wuthering Heights)』は外せない。
嵐が丘 (新潮文庫) | |
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新潮社 |
イギリスのシンガーKate Bush(ケイト・ブッシュ)は、『嵐が丘』を作曲したのだけども、インタビューの中でこの物語を「究極のラブ・ストーリーよ。彼らの情熱を越えることはできないわ。死をも乗り越える愛。二人の仲は誰も裂けないの。」と言っている。
Kate Bush - The Sensual World Interview 2 of 3
ケイトブッシュが歌の中で描いたのは、キャシー(の亡霊)が窓を叩く場面で
Heathcliff, it's me, Cathy, I've come home
I'm so cold, let me in-a-your window
[ヒースクリフ、私よ キャシーよ 帰ってきたの、とっても寒いわ お願い、中に入れて]
というリフレインが心に残る。
※ちなみに、ケイト・ブッシュの本名はキャサリン・ブッシュ
嵐が丘 - ケイト・ブッシュ Wuthering Heights - Kate Bush
この曲を入れたデビューアルバム「The Kick Inside」(邦題「天使と小悪魔」)は、名アルバムで、ポップスのファンでなくても持っておいても良かろうと思う。そして、これがケイト・ブッシュ19歳の作品だということを聞くと驚かずにはいられないだろう。
天使と小悪魔 | |
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EMIミュージック・ジャパン |
エミリー・ブロンテとケイト・ブッシュの『嵐が丘』は、僕の中では一つの作品になっている。
ケイト・ブッシュの『嵐が丘』の振り付けは、(全く知らない人が見たら奇妙に見えるかもしれないけども)、この物語と密接にリンクしていて、見事にキャシーを表現できていると思う。
日本では、(なぜだか)バラエティ番組「恋のから騒ぎ」の挿入歌として使用されていることから知る人も多いようだけども、この元となった物語に触れたことのない方は、是非読むことをお勧めしたい。
心ふるわされる壮絶な恋の物語『嵐が丘』