僕はこの上ないくらいにポジティブな人間だ。
けども、思考過程はかなりはネガティブ。
とかいうと、『矛盾しているじゃないか!』
と言われたりすることがしばしばあった。
結局、ポジティブかネガティブかという話しになると、すこし答え方に気を使うようになっていた。
ポジティブなんだけど、それを裏付けするのはネガティブ思考があるからなんだ。
といったことを言うから、また混乱を生じさせる。
■外科医 須磨久善
という本を読んだ。
外科医 須磨久善 (講談社文庫) | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
須磨久善は日本でバチスタ手術(そして、SAVE手術=スマ手術)を初めて行い広めたり、胃大網動脈を用いたCABG(冠動脈バイパス術)を考案された偉大な医師だ。
その須磨医師について、「チームバチスタの栄光」その他のミステリーで有名な海堂尊がインタビューを元に書き上げたのが、この本だ。
先のポジ/ネガについて
いい表現があった。
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手術を行う際、須磨がもっとも重視するのはイメージである。
須磨がはじめに考えることは、悲観的なイメージであることが多い。あらゆる可能性を考えるとそうならざるを得ないのだと須磨は言う。手技の失敗、機器の不調、予定した術野とのズレ、スタッフのエラー。あらゆる事態を想定すると、その考えはたいてい悲観的なものになっていく。しかし、そうしたネガティブ・イメージト・レーニングを行うことで、すべての事象を自分の想定内の世界に封じ込めることができる。すると次第に須磨のイメージは、ポジテゥブな方向に変わっていく。
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と、いうことだ。
といっても、僕自身をこの天才(というか天分のある)医師と重ねたいわけではない。
こんな具合に表現すれば良かったんだなと、感心&反省&嫉妬した。