浮遊感というのか、浮揚感というのか
そういったものが続いている。
先月からシリーズものの小説を読んでいた。
森博嗣の「スカイ・クロラ」シリーズ。
(コチラ参照)
スカイ・クロラ (中公文庫)森 博嗣中央公論新社このアイテムの詳細を見る |
発刊の時系列からみると、「スカイ・クロラ」シリーズは、シリーズ最終話「スカイ・クロラ」がはじめに出されている。
(※森博嗣が物語を完成させる自信がなかったため、最終話を先に書き上げたとか)
■スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2001年)
■ナ・バ・テア None But Air(2004年)
■ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven(2005年)
■フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life (2006年)
■クレィドゥ・ザ・スカイ Cradle the Sky(2007年)
■スカイ・イクリプス Sky Eclipse(2008年)
2巻目に出されたのが、シリーズの開始の物語「ナ・バ・テア」になる。
そして、6冊目が物語を補完する短編集となっていて、9つの短編がある。
僕は
ストーリー順ではなくて、本の刊行された順に読んでいったのだけども、最後の短編は読了したくない気分だった。
この不思議な世界観に入り浸り、話を読み終えてしまいたくなかったのだ。
この『スカイ・クロラ』シリーズは(といっても、森博嗣の他の物語を読んだことないが)、常に詩的に物語が進んでいく。
その詩のような世界に入り込んでしまって、なかなか抜け出せない。
読んでいても、フワフワしたような、現実とつながっているような離れているような、そんな感覚になる。
しかし・・・
読了を惜しんだと言っても、読了後もしばらくこの感覚が持続している。
そして、この物語は、明確な答えを与えるものではないし、「メデタシ」と区切りのつくものでもない。
ある一定の謎を残したままとなっている。
答えを用意されているものもあるし、自分で作り上げなければならない答えもある。
これからはネットにダイブだ。
そうして、もっと深く深く
入り浸っていきたいと、そう思う。