看護雑誌『看護展望』の最新号(2011.年1月号:Vol.36 no-1)
地域連携の特集が組まれていた。
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医療の未来像
「機能分化」と「連携」の鍵となる看護職の役割
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折に触れて地域連携関連の記事はなるべく読むようにしている。
しかし、その多くが、面白いことに(←皮肉だが)問題点や課題や達成されたことなど、類似点が多い。
どれもこれも言うことが同じで
本当はあるはずだろうに、もっと生々しい苦悶が書き綴られることは、残念ながら、少ない。
しかし、今回はズバリ面白いことが書かれていた。
特集の中の一つに、静岡県立静岡がんセンターの青木和恵看護師長の記事がある。
その中で、こう述べられている。
『現在の地域連携の問題点は、地域と連携する前段階としての内部連携が弱いことである。』
これが、本音だと思う。
地域連携どころか、院内で連携がとれていないことは多い。
院内で連携がとれていないことを、ガラガラポンで書類にまとめて院外に渡し、それを地域連携と苦肉にも表現するような状態に・・・
おっと言い過ぎか。
とにかく、「地域連携」と、名を打っていても、不十分な状況で無理矢理すすめられている現状もある。
曰く、『地域連携は施設外にある地域に向かって発揮される実践であるが、この実践の質は、外部に働きかけていくまでの内部での情報や実践の質によって決まる。』
この記事では、「院内の連携が取れていない状況」ということに対して、不満を吐露するだけではなくて、『ではどうするのか?』という方略を立てていることが紹介されていた。
そもそも、この内部連携の困難さは、地域連携のみではなく、(青木氏の所属する病院の)医療全体に起こっている弱点だと指摘する。
(もちろん、他の病院にも当てはまると思う)
そして、考えられたのが、
『新外来構想』
院内の連携をしっかりさせる為に、「新外来構想」という新しい医療モデルの検討を着想するなんてのは、さすがと思う。
たいがいは、「院内でも連携取れていないよね~」なんていう愚痴で終わるところだ。
もっと悪い場合だと、他職種がそこに存在するだけで『連携している』という感覚に陥り、『連携』という言葉に酔ってしまい、書類や情報を渡すことが目的になっている場合もあるのではないか?
しっかりと、問題点を見つめて、それに対する策を練ることが必要だ。
この特集、他にも多くの視点から
■「機能分化」と「連携」の鍵となる看護職の役割
が語られている。
看護師にかかわらず、勉強になる特集だ。
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