今日は
■第11回島根認知症ケア研究会
に参加。
弓ケ浜駅
↓
米子駅
↓
松江駅
↓
出雲市駅
と列車を乗り継ぎ、参加。
会場は出雲市駅傍らの「ビッグハート出雲」
僕は、列車の都合で1~2分遅れて到着したんだけども、会場は既に満杯で座席も溢れていた。
製薬会社の配る会場資料も既に、品を切らしていた。
(御丁寧に後で送ってもらえるとのこと)
この研究会の開催の案内用紙には
『日頃の認知症ケアにおいて、"困ったこと"、"気づき"や"参考になること"などをみんなで共有したいと思います。』
とあった。
この研究会、僕は今回がはじめての参加。
案内用紙を見ただけの参加だったので不安だった。
この研究会案内には「日本認知症ケア学会認定の認知症ケア専門士」2単位という項目がある。
認知症ケア専門士は、この単位を取らねばならないのだろう。
「学会」「研究会」と名のつくもののなかには、ほぼ単位稼ぎだけのアリバイ的な研究会も存在するので、今日の研究会がもしそうだった場合は、わざわざ米子から出雲に来たのは徒労に終わる。
会場はほとんど女性だった。
会場を見渡すと、松江の医師やケアマネさんもおられた。
(が、あまりにも多いので良くわからなかった)
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「つまんなかったらどうしよう」なんて、思っていたが、非常に面白かった!
演者それぞれが、地に付いた話をされた。
案内にあった
『日頃の認知症ケアにおいて、"困ったこと"、"気づき"や"参考になること"などをみんなで共有したいと思います。』
という文言そのままに、それぞれが思ったことを話されていた。
プログラム最後のセッションには
『帰ります』という症例について、会場参加型の話題が展開された。
司会の方が、「山陰のみのもんた」(←「出雲のみのもんた」だったかも)と称して、会場内を駆け回り、意見を集めていた。
最初は、「強引にいきますから!」なんて司会も言っておられたが、自ら挙手をする方や、積極的に話す方などがおられて、結構盛り上がった。
そして、意見を聞いた会場の聴衆からも、「あるある~!」「へ~!」みたいな活発な反応がみられた。
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会場の意見を受けて、まとめられた話の中に
『帰りたい』
という意味を提示された。
これは、認知症であるなしに関わらず言えることだった。
『帰りたい』は
どこに向かうのか
・どこに帰るのですか?
そして
・誰の所に帰るのですか?
ということの問いが必要だということ。
自宅で息子さんに対して、お婆ちゃんが行った言葉
自宅である、にもかかわらず「家に帰りたい」と言う。
息子に対して、にもかかわらず「息子に会いにいく」と言う。
これを単純なボケと考えてはいけない。
「家がわからなくなった」「息子がわからなくなった」
といいうことではなくて、
お婆ちゃんが求めるのは『居心地』
認知症のおばあちゃんとくらす家族は、ついつい眉間に皺がよってしまう。
ご家族にはそのつもりがなくとも、お婆ちゃんは「怒られている」と感じ、かつて、優しいはずだった息子もお婆ちゃんには「怖い人」と映る。
「なんで、そげ、おじぇ顔しとーだゃ?」
(どうして、そんなに怖い顔しているの?)
と、多くの認知症の方がご家族に対して言われるという話を聞いた。
『帰りたい』というのは、居心地を求める言葉。
(※普通、嫌な所に「帰りたい」などという言葉は使わない。)
かつていた優しい息子の所、かつてあったほのぼのした平和な家。
そんな「ところ」や「あのころ」に向かう言葉が「帰りたい」という言葉だということだ。
繰り返しになるが、
『帰りたい』という言葉を聞いた時
「どこに帰りたいのですか?」
「底には誰が住んでいるのですか?」
と聞く必要性を感じた。
そこから見えてくることがあるはずだ。
「時間・場所・人」がわからなくなっている、という具合にひらべったく捉えてはいけないんだな。
認知症であるにかかわらず、「人は居心地がわるくなると、帰りたくなる」。
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今日は、在宅の特に認知症に関わる方の声が聞けて本当に良かった。
次回は10月30日に松江(くにびきメッセ)であるらしいので、可能な限り参加してみたいと思う。
さて
本日のメニューは
【製品紹介】13:30-13:40
アルツハイマー型認知症治療剤「アリセプト」の最近の話題
【特別講演】13:40-14:40
『開業医としての認知症患者さんとの関わり』
講師:深田医院 院長 深田倍行先生
司会:エスポアール出雲クリニック 高橋幸男先生
【話題提供1&2】14:50-15:50
(話題1)「認知症の人のサインを読む」
演者:やすらぎの家デイサービスセンター 日野和子
(話題2)「自分の意思を表現できにくくなった人への関わり」
演者:よしだ福祉会 小規模多機能型居宅介護事業所 所長 錦織美由紀
司会:まつしま脳神経内科 松島永治先生
【実践講演】16:00-17:00
認知症患者さんの『 帰ります! 』という事例に関して
司会:やすらぎの家デイサービスセンター 日野和子