「在宅復帰」か「施設入所・転院」かというのは、患者さんにとっては、帰結ではない。
と、そう思う。
在宅復帰して如何に生きるか、施設入所して如何に生きるか、という「それから」が、重要なのだと思う。
言わずもがな
・・・と言われるかもしれないけども、
数々の報告を見てみても「どこに帰るか。どこに行くか。」ということと「如何に生きるか」というところが、別々に論じられていることが多い気がする。
「生存率」「機能回復」「転機」「地域連携」「患者満足」「チーム医療」「医療体制の充実」・・・それぞれが別々のピースとして存在していて、物足りなさというか、不甲斐なさというか、何とも言えない不完全な医療が漫然と横たわっているような気がする。
もちろん、日々の臨床において、不十分な点からは反省し学ぶし、うまくいった(ような)症例からは喜びを得るのだけども・・・
これで良いのだろうか?
と、どこか浮遊したような気持ちになることがある。
僕が地域連携に触れ、勉強していてずっと引っかかっている点はそういった所なんだと思う。
患者さんが幸せに生きるということ。
「リハビリテーション」の外枠にありながら、核であるかの様なこの感じ。
『もはや、リハビリテーションは特別の医療ではなく、救急医療から地域生活支援に至るまで普遍的に展開されるべき医療の基盤となるべきである。(栗原正紀)』
・・・リハビリテーションは医療の基盤となるべきである。
僕達のリハビリテーションは医療の基盤となり、その上に何を創造していくのだろうか?
そこに存在する「医療」とは、どういったものなのだろうか?
もう少し、この世界に潜り込まなければなるまい。
願わくば、実践においてその答えが見つけられることを祈るばかりだ・・・