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パーキンソン病に対する理学療法と作業療法は効果があるのか?

理学療法/病院

JAMA Neurology(ジャマ・ニューロロジィ)

の3月の雑誌が届いていた。

その中の論文から興味深いものが・・・

(※はじめに言っておく!誤訳してたらゴメン!)

Physiotherapy and Occupational Therapy vs No Therapy in Mild to Moderate Parkinson Disease

軽度から中等度のパーキンソン病の患者さんに対する理学療法及び作業療法とセラピーなしの比較について

タイトル見ただけで、セラピー(理学療法・作業療法)に対する否定的な結果が出る匂いがしていたのだけども・・・

冒頭、

Importance  It is unclear whether physiotherapy and occupational therapy are clinically effective and cost-effective in Parkinson disease (PD).

理学療法と作業療法のパーキンソン病に対する臨床効果及び費用対効果は不明確である。

と。

理学療法士としては、「あ、言われちゃった」感があるのだけども。
やはり、患者さんのためには、やんわりと「やったほうがいいよね」というのではなく、本当に効果があるのかシビアに調査されるべきだと思う。

にしても、セラピーなしとの比較をされたんじゃ・・・
もはや、僕たちが大切にしてきたような、””どんな””理学療法をするかという言及はない。

現場にいると、セラピスト(それぞれの関わりや技量)によって、大きく効果が変わるような気もするけども、そういうのをひっくるめて、『で結局、どうなのよ?』というものである。

患者さんは軽度~中等度のパーキンソン病患者さん762名で、平均年齢は70歳(SDは9.1)。
参加者をランダムに381人のふたつのグループに分けて、片方は理学療法・作業療法を行う群、もう片方は理学療法・作業療法を行わない群として、NEADL(Nottingham Extended Activities of Daily Living )scale score、健康関連QOLとしてPDQ-39(Parkinson's Disease Questionnaire)とEuro Qol-5D、有害事象、介護者のQOLを初期、3ヶ月後、9ヶ月後、15ヶ月後で評価が行われた。

Conclusions and Relevance  Physiotherapy and occupational therapy were not associated with immediate or medium-term clinically meaningful improvements in ADL or quality of life in mild to moderate PD.

結局、
軽度から中等度のパーキンソン病の方に対する、理学療法と作業療法の実施は、初期から中期 におけるADL(Activity of Daily Living;日常生活動作)とQOL(Quality of Life;生活の質)の有益な改善には寄与していない。

This evidence does not support the use of low-dose, patient-centered, goal-directed physiotherapy and occupational therapy in patients in the early stages of PD.

このことは、低用量、患者本位、目標指向型の理学療法・作業療法の実施を支持しないものである。

あ~らら・・・
(^_^;)

これが全てとは言わないし、言えないけども、こういう結果が出たことに対する理学療法士と作業療法士の動きは

案外に鈍い。

コメント

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