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誤嚥性肺炎患者のルーチン化された絶食

理学療法/病院

今日は休暇だったのだけども、『院内クリニカルパス大会』があったので職場へ!

演題は
『クリニカルパス作成パス』
『パス作成システムを使用した胸腰椎圧迫骨折パスの作成』
『眼科クリニカルパス見直しへの取り組み』
『誤嚥性肺炎経口パスの分析』

どれも退屈しない素敵な発表だった!

誤嚥性肺炎のクリニカルパスについて

去年に
注目すべき論文が発表された。
Tentative nil per os leads to poor outcomes in older adults with aspiration pneumonia.

Conclusions
Tentative NPO(nil per os) status with AP(aspiration pneumonia) at hospital admission resulted in adverse effects on patients, including prolonged treatment duration and declines in swallowing ability. Avoiding unnecessary NPO might be another method to treat AP and contribute to the patient's outcomes in addition to medication administration.

誤嚥性肺炎で入院された患者さんにルーチン化された絶食はすべきではないというもの。

当院ではどうかというと
このクリニカルパスでは3日間の絶食期間が定められている。
まさにルーチン化された絶食がパスで定められている。

で、質疑で、そのことについて聞いてみた。

絶食にする根拠は何ですか?

「ない」とのことだった。

さて、
ルーチン化された絶食はすべきではないと言っても、やみくもに食事摂取させようという話ではない。
しっかりと評価を行って絶食すべき人には絶食させて、そうでない人まで絶食にすべきではないということだろう。

うちの病院においては、それができる環境になっていると思う。
7対1の看護配置やドクタや言語聴覚士の体制、機器の整備、歯科や歯科衛生士との連携など。

ルーチン化された絶食を止めるのに都合の良い環境だと言える。

だから、クリニカルパスで初期に一律に絶食させてしまうように設定してしまうのは、残念だ。

けども、パスに乗っかった例でも早期に接触を進めた例も存在するみたい。
そうだな。正の逸脱だ。

こういった症例を積み重ねてからパスから絶食を外すという手もあろう。

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参考

【文献】誤嚥性肺炎の治療における初期の絶食管理はアウトカムを悪化させる |EARLの医学ノート

Tentative nil per os leads to poor outcomes in older adults with aspiration pneumonia.

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