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医療者のSNS利用…

理学療法/病院

Facebook(フェイスブック)を利用している。

Facebookの何たるかについての説明は省くが、先日の医学雑誌Lancet(ランセット)に記事が載っていたので紹介したい。

僕もFacebookを利用していて、ここのところ特に急速な広がりを感じる。

Facebookを利用している「友達」は増えていく中で、その利便性や娯楽性を強く感じる。

「Facebook中毒」と表現する人もいるほどで、たしかにそのような状況も分からないでもない。

僕としては、テレビやパチンコの中毒性の方が問題だと思っているし、Facebookをコミュニケーションツールとして考えているから中毒とも思われない。

話好きのことを会話中毒とか言わないのと同じだ。

さて、
Lancet誌には、どのようなことが書いてあったかというと、中毒についてではなくて
医療者と患者とのつながりをどう考えるかということだ。

記事はSharmila Deviさんという人が書いていて、タイトルは

Facebook friend request from patient?

医療者と患者がどのようにネットでの活用を行うべきかという内容だ。
その一例として、SNSの大手facebookが取り上げられているわけだ。

SNSに対する医療者の立場としてはざっと分けると、

・否定派
・推進派
・有効利用派/慎重利用派

とあるようだ。(むろん、記事の中ではそんな分類はされていないが)。

コミュニケーションツーツとして、推進する人や、慎重に用いるべきだという意見は分かる気がするが、まった禁止している所もあるという実態にびっくりした。
もちろん僕はこれを否定したい訳ではない。

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Facebookでは、実際にある人と人とのつながりをネットの世界に持ち込む。
それ故に、実名での登録だ。

ネットで実名というと恐ろしげに感じるかもしれないけども、プライバシー設定はしっかりされている。
Facebookのシステムは、信用を損なうものではない結果として、現在世界で7億人が利用していることを挙げることができると思う。

実際の人と人とのつながりとは何か?
対面したことのある友達、同僚、家族、同級生、同志・・・などなどだ。

ネットの拡大の中で、実際に合ったこともない友達や同志や同僚がいるということは、珍しいことではない。
あるいは、ネットでの関係がもとで、実際に出会うなんてこともある。

この小さなブログ「KAZZ BLOG」でさえも、「よく見てます!」と声をかけてくれるのが初対面人もいる。
(そして、逆に親近感を覚えたりもするもんだ)

さて、
Facebookの中では、お互いに友達リクエストとそれに対する認証という作業を行えば、「友達」としてネットの中で”も”つながりが持てるシステムだ。「いま何をしている?」「こんなニュースがあったよ」など、あたかも実際にであってするような会話を持ち込むわけだ。

情報は拡散され、人から人へと伝播される。
実際の世界でも、「口コミ」というが、それがネットの中でも広がる。
何らかの商業的宣伝媒体(雑誌)よりも、自分の知っている人の宣伝の方が信憑性があり、親しみが持てるものだ。

友達にはまた別の友達がいるわけで、知らないもの同士がネットから現実の世界でもつながったりすることもあろう。

ちなみに、Facebookでは、知らない人から友達リクエストが来ても、安易に応答すべきではないというのが基本ルールとされている。あくまで、現実でのつながりをネット上に持ち込むシステムなのだ。

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で、
医療者ー患者の場合はどうか?

医療者側から見れば、知り合いでないとは言えない。
それどころか、場合においては命を預かる立場でもある。

患者側から見ても、そうだ。

だが、今のように、医療が商業サービスの一環として行われているような状況の場合はどう考えればよいか?

お互いに「友達」としてつきあえるのだろうか?

あるいは逆に、Facebookというコミュニケーションツールを利用して、より深い医療を行うことも可能だ。
カルテを補完するものとしても役立つ可能性があるし・・・

・・・等と考えると、患者としての利便性は挙るが、医療者としては、仕事とプライベートの区別がつきにくくなる、ということも事実だろう。
職場でも家でも常に患者の訴えを聞いている・・・なんてことも考えられる。

医療者に「私」は存在しないんだと考える人がいれば、それでもいいのかもしれないけども、実際はそこまで責任を持てないというところだろうと思う。
下手にFacebook上で介入して訴えられるなんてこともないとは言えないし・・・

受診は受診と、割り切ることができるか、できないか。

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また、ネット上で情報を集める人たちと、提供する人たち。

メディアリテラシーの有無や程度や倫理感の差

そもそも、コミュニケーションとは、野口三千三(のぐち・みちぞう)のいうように、『誤解』から成り立つ理解だろう。
だとしたらなおさら注意が必要であると思う。

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実は、コミュニケーションツールとしてこのfacebookを有効利用できないかと常々考えている。

「院内連携」や「地域連携」といった組織内外の連携のためや、人材発掘などなど。
そう言ったことを、院長とも話をしている。

facebookはいまのところ、あらゆる可能性を秘めていると思う。
コミュニケーションツールとしてもアドバタイズメントととしても

有効利用できそうではあるが、逆にストレスを増大させるツールになってしまっては本末転倒である。

だから、今から考えられる有害自称をしっかりと検討していくことが必要だと思う。
かつ、あまりにも恐れをなしていては前にも進めないことも事実。

しっかりと勉強していきたいと思っている。

このLANCET記事のおかげで、プライベート(私)とパブリック(公)の関係をどう持つべきか、あるいは、組織としてはどのようなリテラシーを構築していくべきかなど、様々な課題をいただいた。

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参考

The LANCET
LANCET:「Facebook friend request from patient?」
The LANCET facebook page
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