スポンサーリンク

臨床

理学療法/病院

リハビリテーションに携わる一職種としての理学療法士。

素晴らしい職業だと思う。

人の人生に寄り添わせていただける。
それも、その人の人生において最も困ったような時において、そばにいさせていただける。

患者さんが病院を退院されて何年経っていても、感謝されることがしばしばある。
こちらこそ、どこまでお役に立てたか分からないが、と嬉しく思う。

『あなたに会えてよかった』と、人生の先輩から何度も感謝される。
涙も流してもらえる。

けども、本当はこちらこそ感謝しなければならないのだ。
どのようなご縁か、そこに僕が選ばれたのだから。

病気になる。
多くの場合、それは不幸なことだ。

そんな時節に、僕が選ばれる。

これはご縁だ。

担当が僕であったことが最善であったと思っていただけるように、努力している。
専門職として、そう努力しなければならないものだと信じている。

その人にとってその時、僕でなければ務まらなかった仕事だと、そう思えるように、そしてそう思っていただけるように、努力しなければならないのだ。

学生や新人の頃は、一人一人の患者さんに対して、申し訳なさを混じらせた精一杯の努力で向かう。
努力にも関らず、報われない場合もあり、反省がつきまとう。

もちろん、いくら経験を積もうが、反省することには終わりがない。
もっと良い方法がきっとあったはずだと、そう思ってしまう。
医学も進歩するから、常に新しいことも知らないといけない。

時に、
学生は学業を終えて、国家資格を得て、新人となり、ベテランとなる。

そういった中で、患者さんをたんなる仕事の一コマとしか思わなくなってしまう例もある。

患者さんは自分の人生をリハビリスタッフに懸けている
・・・けども、リハビリスタッフがそれに応えなかったりする。

彼らの心配事は、今日の帰宅時間や給料や余暇活動であったりする。
つまり患者さんの人生よりも、自分の人生だ。
「人生」をもっと身近に「時間」言い換えてもいい。

もはや、「させていただける」という感情はどこかに忘れ去られて、「みてやる」という感情に近くなってしまっているのではないか?

そういったものは、マスクされている。「偽善」によってマスクされている。

表面的には、悪意はない、傲慢さもない。
むしろ優しそうに、温もりをもって、笑顔で、さりげなく・・・患者さんを見捨てている。

だとしたら、思い返さなければならない。

僕達は
その人の人生の大事な時期に、寄り添うことができる存在である。

それは理学療法という知識や技術をもっているからだ。

患者さんには選択肢がない。
かってに僕という理学療法士が用意されている。

僕で良かったと僕自身が思えるようになりたい。
患者さんにそう思っていただけるようになりたい。

患者さんを大事にしなければならない。
患者さんを大事にしなければならない。
患者さんを大事にしなければならない。

キミにそれができているか?

と、
自分自身に問いかけてみる。

僕は
精一杯やれているだろうか?

患者さんの人生に寄り添うにふさわしい、ふるまいができているだろうか?

そんな具合に自分の臨床を確認してみる。

にほんブログ村 病気ブログ リハビリテーションへ
にほんブログ村

スポンサーリンク

参考

KAZZ BLOG「リハビリ」関連の記事
KAZZ BLOG「リハビリ」関連の記事

コメント

  1. EKO より:

    またまたコメント
    こんにちは!

    私は患者という立場ですが、リハビリを
    二年位受けて、これからも受け続けていく・・
    何かいつの間にかセラピストの立場的な
    考えや思いを考えるようになってきました

    本当、人の人生に足を踏み入れ関る仕事だと
    思います。
    リハビリを受け、治って去る人ばかりではなく
    難病や後遺症等で大きな改善もなく
    少しばかりの変化に一喜一憂しながら継続する
    人が多いのではないでしょうか

    セラピストの人はこんな職業をなぜ選んだの
    かなと思います

    患者からしてみれば治して貰って当然
    やさしくして貰って当たり前、トークも話題性を考えてとかとにかく患者優位と思う人が多い
    のでは

    私は当初そう思ってましたが・・・

    年齢的にセラピストの方と近いのもあり
    色々話すのですが、時折、んっ!?
    そんな話しや個人の感情を話すのかと
    思う事がありました
    あと何人で今日の仕事終わり!みたいな事を
    言われた時にはがっかりでした

    でも所詮その位なんだよなーとも
    私だって、後ここまですれば仕事が終わる!!
    と思うし(勿論、医療関係では無いですが)
    年齢的に仕事以外に楽しい事、やりたい事も
    沢山あるし・・・

    でもでも、Kazzさんみたいなセラピストも
    いらっしゃるわけだし、今の担当セラピストは当たりだし、所詮とか思わず頑張ります!

  2. kazz より:

    re:またまたコメント
    >EKOさん

    コメントありがとうございます。

    おっしゃる通りなんです。
    「アレ」と思われることは多いと思います。同業者の中でも、「オイオイ・・・」と思うこともしばしばあります。
    おそらく、僕自身も人から見たらそのように思われることはあるんだろうなと思ったりして、「人の振り見て・・・」ではないのですが、なるべく気をつけたいと思ったりもします。

    それにしても、「あと何人で今日の仕事終わり!」は無いですね。
    悪く受けとられる内容だと思います。
    患者さんにとってのリハビリテーションはそういった「終わり」という区切りは無いはずですから。

    いつも率直な、ためになるコメントありがとうございます。

    またよろしくお願いいたします!

タイトルとURLをコピーしました